ゲームマーケット2011秋に出品されていたゲームで遊んでみた(前編)

 ゲームマーケットから二週間ぐらいが過ぎ、ぼちぼち買ったゲームで遊ぶことが出来てきましたので、例にとって感想などをつらつら書いてみる。

  • 基本的に同人ゲームの実のレビューとなります。またゲームマーケット2011秋で「購入」したゲームのレビューですので、初出が2011秋ではないものも含まれています。あらかじめご了承ください。
  • バベル5(チームきりたんぽ(仮))

 

    • 手番にサイコロを3個振り、そのダイスを出た目の塔の土台の上に重ねていく。崩してしまったらそのダイス塔の種類とダイスの数に応じてペナルティを受け取る、というシンプルなダイス+アクションゲーム。
    • 塔の土台は1から5まであるが(6が出たらどこでも置ける)、安定感ある5の土台に比べ、1の土台はサイコロ1つ載せたらもうやばいんじゃってぐらい見た目に細い。その分、崩したときの失点は安定感ある土台ほど高くなっている。
    • 振ったダイスは、最低1個を塔に置けばドロップアウトできたり(ダイス目の分失点となる)、3ゾロが出たらそのラウンドはダイスを置かなくても良いなどといった適度な駆け引き、運要素もあり。
    • ダイス目に一喜一憂しながら楽しめるダイス+アクションゲームの傑作だと思う。ダイス塔の造形といい、運と実力のバランスが取れたゲームとしての面白さといい、どこぞのメーカーからリリースされても可笑しくないゲームではないでしょうか?
    • 気を付けるべきはダイスを振った時の衝撃でタワーが崩れるときがあるので、ダイスカップは用意しておいたほうがいいかと。あとゲーム中は一発ギャグは禁止したほうがいい(紳士協定として)w
  • 卑怯なコウモリ(倦怠期)

 

    • イソップの同名タイトルの童話をモチーフとしたと思われるブラフゲーム。カードは「鳥」「獣」「コウモリ」のたった三種類ながらなかなか奥深いルールと駆け引きが要求されるゲーム。
    • 親番プレイヤーから順に、手札から1枚ずつカードを「表向き」か「裏向き」で出していく。全員がカードを出したらすべてを表にし、場に出た「鳥」と「獣」の数を比較し、多い側のカードを出したプレイヤーはそのカードを捨てられるが、少ない側のプレイヤーは出したカードを引き取り、マイナス点となる。最終的に最もマイナスカードが少ないプレイヤーが勝者となる。
    • このゲームのタイトルともなっている「コウモリ」だが、こいつは場に出た「鳥」と「獣」のうち数が多いほうの勢力として扱う。ただし、「鳥」と「獣」が同数だった場合や、「鳥」か「獣」しかほかにいない場合は負けとなる、という特殊なカード。
    • このコウモリをどうやって勝利させるかがゲームのキーとなる。一見簡単そうだが、人数しだいではかなり難しい(4人からこのゲームはプレイできるが、実際にやってみると4人だとほとんど無理。6人でも頻繁に失敗する)。文字通りコウモリとなってうまく立ち回る必要がある。
    • カードを表向きに出せる、という点がポイントでこれにより自分がどちらの勢力であるかを明確に示すとともにほかのプレイヤーを誘導することが出来る。ただし、これは「コウモリ」側に利用されやすくなるという欠点もはらんでいるので一長一短。
    • 個人的には今のところ、秋の新作ではトップクラスといった印象かな。シンプルにして新鮮なブラフゲームで、ルールの完成度は高く、駆け引きが熱い。プレイ時間も短いのでちょっとした合間にできることも良い。ただ、ある程度人数がいないと駆け引きが成立しない(6人は欲しい)のでプレイ人数が限定されがちなのが難点かも。
  • 大商人(おおあきんど) (カナイ製作所)
    • プロのボードゲーム作家としても活躍されているカナイセイジさんの新作は、なんと全カード数36枚のデッキ構築ゲーム。


↑これが全サプライ。10種類のカードがあり、価値の高いカードは枚数が少ない。
 

    • 手札ははじめはたったの2枚だけ。使えるカードも2枚だけという状況からスタートし、最終的には「8金集める」か「8種類のカードを買うか」のどちらかを満たすことが勝利条件となる。
    • カードは「表向き」に使うことで能力を使用でき、「裏向き」に使うことで1金に変えることができる。どちらの場合で使用しても、1ターンにつき2枚までしか使えない。お金は次ターン以降に持ち越しできるため「このラウンドは資金をためて次で買う」
    • こうして手札を消費していき、0枚になったところで自分のターンがやってきたら、捨て山を全部手札にする。つまりこのゲームには山札がなく、手札を補充するには一度全カードを使用しなくてはならないというのがミソ。
      • 面白いのがカードを購入するためには、初手では「交渉」というカードの能力となっている点。このカードが来ないとサプライが買えないため、後半になると手札が多くなりすぎて「交渉」が回収できない→カードがなかな買えないという事態に陥ることがよくある
    • 8金到達を目指そうにも、5金以上になった時点で他プレイヤーからの妨害に合うのでかなり難しく、8種類集めようとしてもカードが奪われる、など妨害前提のカードが多いため、通常のデッキ構築ゲーム以上に、相手の隙を見逃さない観察力が重要になる。
      • 反対に誰かが妨害カードを取らないだけでもゲームが破たんしかねない危険性もあるが、まぁ一回プレイすれば大体わかると思うので、何度かプレイすること推奨です。
    • カードが極端に少ないのに、妨害の打ち合いになる成果プレイ感は重く、プレイ時間の短さの割にゲーム終了時にはかなりの達成感が得られます。並みのデッキ構築ゲームに飽きたという人にもぜひオススメ。
  • 貴族の時代 (みさき工房)
    • 毎回のようにゲームマーケットで新作を発表している精力的なサークルみさき工房さん。今回の新作は「貴族の時代」と書いて「メイドパラダイス」と読む、ビクトリア朝時代をテーマとしたメイド収集ゲーム。ゲームマーケット前に事前にゲームルールを公開していたりとなかなか面白い試みが行われていたので結構注目していました。


↑ゲームボード上に置かれたメイドたち。スタートプレイヤーから順に、獲得したいメイドにコマを置いていく。

    • ターン開始時、ゲームボード上にプレイヤー人数に応じたメイドカード(ほか貴族や土地カードなどもある)を配置し、スタートプレイヤーから順に獲得したいカードの上にコマを置いていく。コマを置く際には費用を支払うのだが、右にあるカードほど高い(一番左だと0金で、一番右だと3金)。
    • ほか、すでに置かれているコマを費用を払ってどかせたり、駒が置かれていないカードを費用を使って流したり、逆にコマを移動させられない土台を購入したりしたら手番終了となり、次のプレイヤーが行動する。これらで支払われたお金はゲームボードの「国庫」におかれ、ここにコマを配置したプレイヤーがそれを総取り(+次のラウンドのスタートプレイヤー権利)を得ることになる。

 
↑プレイヤーの屋敷(場)。後半はメイドで溢れかえるw

    • 全員がコマを置き終わったらコマを置いたメイドカードを獲得し、自分の屋敷に並べていく。メイドカードは基本1枚1点となるほか、屋敷には各々仕事があり、ここにメイドカードを配置していくことで追加得点が得られるようになる。
      • 一見お金はカツカツのようだが国庫で結構補充できることもあって、後半まではむしろ余り気味になるので(とくに「くろメイド」を取った場合)、積極的にコマを移動させたり、カードを流したりを行っていったほうがいいかも。お金は惜しまず使うべし。
    • 一見ネタゲーっぽいが、登場するメイドの種類は「ナースメイド」「パーラーメイド」など、きちんとビクトリア朝時代のメイドの種類に沿っていて、テーマの世界観に沿っている(若干、服装が派手だが)。システムもしっかりしていて、イロモノではない本格派なゲームとなっている。
      • 惜しむらくは屋敷のボードがペラペラなことだが、こればっかりはコストの問題だろうし仕方ないか。