本日のボードゲームレビューは、初心者から中級者のステップアップに最適(と勝手に思っている)なボードゲーム「ストーンエイジ」。
- 出版社/メーカー: Hans im Gruck
- メディア: おもちゃ&ホビー
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↑ボード全景。ここに各プレイヤーの人コマを配置し、資源獲得や建物の建築を目指していくのが基本の流れ。
原始時代(のわりには家立てていたり農業を始めていたりしますが)の集落の発展をテーマとしたゲームで、ボード上にある各役割(を示した場所)に人コマを配置していき、食糧や資源を手に入れつつ、自分の村ボードの発展させていく。
プレイヤーにはゲーム開始時に村ボードと、5人分の人コマ、当分の食糧(何個か忘れたw)が渡された状態でスタートします。
各プレイヤーは手番ごとに、ボード上の〇部分に任意の数の人コマを配置していく。
- 各場所はそれぞれ食糧、資源(木、土、石、金)の入手、技術の進歩、農業の発展、人口増加などがある。
- 場所によって置ける数は異なる。たとえば「食糧確保」には何人でも置けるが、「技術進歩」にはラウンド中1人しか置けない。また「人口増加」は2人まで置けるが、かならず一人のプレイヤーが2コマ配置しなくてはならない(人口増加ですので)。
↑ボード上の〇部分に人コマを配置していく。写真の「技術進歩」の場合、ラウンド中に一人しか置けない。
↑人コマを配置しているところ。資源を獲得したり(左写真)、農業(右上)や人口拡大(右下)のような勢力拡大を行ったりする。
- 人が置ける場所として、ほかに「建物」と「文明カード」がある。
- 建物は特定の資源を組み合わせて作成し、得点を得る効果。資源が決められているもののほかに、「任意のX種類の資源をX個使用する」といったタイプのものもある。この場合、使用した資源の種類によって点数が異なる(木だと3点だが、金だと6点になる)。
- 文明カードは任意の種類の資源を1〜4個支払って獲得する。カードごとに即座に獲得できるものと、ゲーム終了時に得点ボーナスとなるものがふたつ描かれていることが多い。(特定の資源などを貰い、さらにゲーム終了時特定の条件を満たしていればボーナス、といった感じ)。
- どちらも一つの建物、カードには一人しかコマを置けないので早い者勝ち。
↑カードの獲得はどの資源でもよいので複数使用する。多分「木」が一番つかわれると思うが。
↑建物は特定の資源を使って建てるほか、高得点資源を集中することで高い点が得られるものもある。
手番を進めていき、全プレイヤーがすべてのコマを置ききったらラウンド終了。ラウンド開始時のスタートプレイヤーから順にボード上の役割を一つずつ解決していく。
- 「食糧」や「資源」の確保は、その場所に置かれた自分のコマの数だけサイコロ(六面ダイス)を振る。食糧の場合はサイコロの目÷2の数を得ることになり、資源の場合はそれぞれ木(ダイス目÷3)、土(ダイス目÷4)、石(ダイス目÷5)、金(ダイス目÷6)となっている。
- 「技術進歩」で得られる技術チップがあるとダイス目に数字をプラスできる。技術チップは最大3つまで持てるが、使用すると次ラウンドまで使えなくなるのでどのタイミングで使っていくかも重要。
- 「技術進歩」、「農業進歩」、「人口増加」はコマを置いているだけで自動的に行われる。「建物」、「文明カード」は任意の資源を支払って獲得する。
- どの役割から行っていくかはプレイヤーが選択できる。「資源」を獲得してから「建物」を建ててもよいし、「資源」獲得前に「技術」を増やして判定を有利にしても良い。
こうして役割をすべて終えたらボードに配置した人コマを手元に戻し、スタートプレイヤーマーカーを隣に回してから次のラウンドを開始する。
4つある建物タイルの山のうち、どれかが切れたらゲーム終了。
- 得点計算はそれまでの建物の得点のほか、文明カードに描かれた「製品」の種類によってもボーナス点が入る(種類の二乗)。最大で8種類64点にもなるので、結構でかい。カードを集める際は製品の種類も意識して集めたほうが良い。
↑最終系。カードの製品の点数が結構高いので、資源が余っていたら積極的にとるべき。
一見難しそうに見えますが、各プレイヤーの手番に行うことは「ボードのどこかに人を任意の数だけ配置する」ことだけで非常に軽快。全体的に時間がかかるゲームであるにもかかわらず、ダウンタイムの少なさからあまり時間を感じないプレイ感なのも◎。
- この時のプレイは4人プレイで2時間近くかかったのですが、本当に時間を感じないゲームでした。
最終的に資源獲得はダイス運も絡むため、ある程度の実力や戦略があっさり覆されることもありリードしていても油断できません。ここがガチガチのゲーマーには却って敬遠される要素かもしれませんが、このシステムのおかげでアブストラクト的にならずに適度なゲーム性を維持している向きもあると思うので、個人的にはこれでいいと思う。
ただちょっとだけ気になったのが「得点ボード足りてなくないか?」ということ。得点ボードは一周100点あるのだが、大体ゲーム終了は150点ぐらいになることが多いので、ほぼ確実に一周してしまう(条件次第では二週=200点近くまで行けるw)。たまに超えるぐらいならともかく、毎回普通に超えてしまうため、どうしても得点ボードの点数不足っぽく感じてしまう(まぁ、難癖レベルですが)。
ともあれ本格派だがルールそのものは簡単でわかりやすく、適度な運要素もあるという良質な作品。初心者から上級者まで熱くなれる、そんなゲームを求めている人にはお勧めできる一品です。