手持ちのセガサターンソフトをレビュー「麻雀天使エンジェルリップス」

 RetroArch導入によりセガサターンをPCでプレイしやすくなったので、せっかくだからサターン版のソフトもレビューしていくことにしました(いつもの気まぐれ進行です)。

 

 というわけで今回はセガサターンのX18指定ソフト「麻雀天使エンジェルリップス」。初っ端から18禁ソフトのレビューだぁw

  • 多分今時の若い方はご存じないと思いますが、セガサターンには「X18指定」というそのものずばりなアダルト分類のゲームソフトがあったんです。さすがに問題があったのか、割とすぐになくなった(「18歳以上推奨」に緩やかに置き換わった)んですが、当時としては家庭用ゲーム機でX指定ゲームが遊べるというプレミア感がありました。今思うと凄い時代だ…。

 本作は1996年発売の脱衣麻雀ゲーム。元は「スーチーパイシリーズ」などで有名なジャレコが手掛けたアーケード脱衣麻雀「麻雀エンジェルキッス」の移植版で、キャラデザが「うるし原智志」という豪華スタッフ。これは期待できるね(すっとぼけ)。

  • ジャレコのアーケード脱衣麻雀ゲームとしてみた場合、「スーチーパイⅡ」と「流星雀士キララ☆スター」の間ぐらいの奴になりますね。その二つはそれなりにゲーセンで見かけたんですが、本作は全く見かけたことがありません。「美少女脱衣麻雀スーパーガイド」には載っていたから実在はしていると思うのですが…。
  • これ最近中古ソフトがやたら値上がりしていて、説明書なしでも9000円(駿河屋参照)ぐらいするんですよね。まぁセガサターン系のX18系ソフトはどれも軒並み中古価格高騰気味だけども。

 こちらが現物(説明書込み)。確か20年ぐらい前(2000年頃?)ぐらいに入手したんだったかな。当時は割と普通の中古価格で入手できたような記憶が…。

 では早速中身の方をご紹介。果たしてプレミア付くほどの価値があるのかをばっちりレビューしていきますよ。

 

 とりあえずゲーム開始前に設定を変更。家庭用脱衣ゲームに在りがちですが、「CPUアガリ時着衣」がONになっているのでここは忘れずに変更すべし(泥沼になるからね)。あとゲームレベルも「易」にしときましょう。

 

 とりあえずゲームを始めるとまず真っ先に思うのが「キミ、デザイン違うんじゃない?」。これタイトル画面のキャラはうるし原デザインなのに、いざ対戦がはじまると全然違うキャラになるというパネル詐欺じみた光景が広がります。本作を語るうえで外せない要素ですねw

  • デザインそのものの違いもそうなんですが、CGの「塗り」がのっぺりしててめちゃめちゃチープに見えます。「スーチーパイⅡ」と「流星雀士キララ☆スター」の間に出たものとはとても思えんぞ…。

 麻雀システムはスーチーパイシリーズなどに見られるイカサマ技などはない、オーソドックスな二人打ち麻雀。それで余計に地味に感じるわけなんですが…。

  • 家庭用ゲームとしては珍しく打牌に制限時間がありますが、まぁそんなに気になるほど短いわけじゃないですけども。RetroArchでプレイした場合はアプリ外をクリックすることで動作を停止できるという小技を使えるぞw
  • 本作との特徴として、「相手の点数が存在しない」。脱衣麻雀らしく「一回のアガリごとに一脱衣」というルールとなっておりまして、確かに相手の点数はほぼ関係ないっちゃないんですが…。だいぶ思い切った方向性です。ただこのため、相手の点数を削り切って勝利、みたいなことができずに規定回数上がり切る必要があるので一長一短かな。

 

 で、肝心の脱衣シーンなんですがここはアニメーションで展開されます。

 脱衣シーンそのものはちゃんと一通りそろっているんだけど、構図が引き気味でキャラが小さいのが難点(リアクションとかは悪くないんだけど)。前年の「スーチーパイⅡ」が麻雀ゲームとは思えぬ出来の良いアニメだっただけに迫力で劣るのはちと厳しい。

  • セガサターンは動画ファイル形式がいわゆる「シネパック」形式のため、今見るとブロックノイズ多め。とはいえこれは時代を考えると仕方ないかな(MPEG-4も無いころだしね)。

 

 ちなみにキャラクター攻略時の一枚CGだけはうるし原氏デザインっぽくなる。ここだけ急激にクオリティが上がるのちょっと笑っちゃうw マジでこのクオリティで全編作られていればもうちょっと評価が変わったのでしょうけど…。

  • なお当ブログで画像を加工していますが、本作自体では全部見えております。ここがX18指定の強みよ。

 キャラクターは全部で3人。麗(一番上の娘)、深雪(ポニーテールの娘)、香奈(女王様っぽい)とそれぞれデザインのバリエーションが揃っています。というか全体的にスーパーリアル麻雀PⅣっぽさありますね。

  • PⅣとは異なり、この3人の関係性は不明。姉妹なのかどうかすらよく分からないよ(もしかしたら脱衣前のシーンとかで出ているかもですが、いつも飛ばしているので分かりませんが)。もちろん、全員脱衣シーンと一枚CGのデザインが異なりますw
  • キャラ選択できる関係からか、強さは全員さほどでもないため進行はサクサク。

 

 大体、1~2時間ほどで全キャラ攻略可能。CPUはそこそこ手強いですが、コンテニューは無限なので、プレイし続ければいずれクリアできるでしょう。

  • 本作の欠点として(デザインがパネル詐欺以外の点)、脱衣シーンを見返すムービーモードが無いこと。元々アーケード作品だからという事もありますけど、セーブも無いんですよねコレ。めちゃめちゃ割り切った作りですが、脱衣シーンを見直すには毎回クリアする必要がある点はいただけない(何か昔実機でプレイしていた時は「なんでCGモードないんだよ」と毎回キレながらクリアしてた気がしますね)。
  • 現代のPCパワーでスクショ撮りながらプレイできるようになったので、その点だいぶマシになりましたけど。科学の力ってスゲーw というか昔セガサターン繋いでたキャプチャーボードも似たような使い方してたな…。

  脱衣麻雀としての見どころはうるし原氏の一枚CGぐらいで、それ以外のクオリティはまぁ普通の脱衣麻雀って感じの本作。プレミア付くほどの出来かといわれるとちょい疑問ですが、まぁ今となっては入手困難ではありますし、家庭用で18禁指定というお宝度こそが大事という事かもしれません。

  • あと、サターンのX18ソフトはぶっちゃけ普通以下というクオリティのモノも少なくないので、その中で見ると本作はマジで相応にまともなクオリティと言えなくもないかも。