Switch版「マサラダタウン物語」レビュー

 3月に入ってからサボっていた分を一気に消化中のゲームレビュー。本日のタイトルはSwitch版「マサラダタウン物語」。これも何かセールしてたタイミングで買って放置してた一本。タイトル画面のビジュアルは悪くないんですが果たして出来や如何に。

 

 タイトル画面。なお「マサラダ」タウンという名前だが、別にマラサダ(ハワイの揚げパン)は全く関係ない(ポケモンのアレが頭に浮かんだのでちょっと混乱した)。

 取り合えず大体5~6時間ほどプレイして、ストーリー上のエンディングを見たところまでという状況でのレビューとなります。

 

 ゲームストーリーとしては結構シンプル。寂れた田舎町マサラダタウンの町おこしのため、町はずれの鉱山からさまざまな鉱物や宝石、化石等を掘り出して、それらを展示した博物館を立ち上げる、というもの。

  • ルーンファクトリーから農業要素を削って、鉱山要素だけに絞ったようなゲームといえば分かりやすいかな。

 

 まず基本はダンジョンでの採掘。攻撃武器はハンマーのみで、これでモンスターを殴ったり、鉱石を破壊して採掘していきます。

  • このハンマー、攻撃判定の出方が独特で、ボタン押した瞬間ではなく、数フレーム待ってから攻撃発生するためモンスターに寄られた場合は若干先出しする必要がある。幸いというか、本作のモンスターは基本「寄ってきて体当たり」以外の攻撃をしてこないため、慣れれば当てること自体は難しくないんですが、慣れるまでは若干の癖アリ。

 

 なお、デカデカと右にジュエルの立ち絵が出ていますが、ある程度ダメージを受けるとボロ絵に切り替わります。ここは若干のセクシー要素w

  • ただジュエルの立ち絵は常に表示されているため、この下に敵が出たりして見えなくなることも結構あります。せめて右に寄ったら立ち絵を消してくれw

 

 発掘した鉱物は博物館に寄贈することでどんどん展示されていく。寄贈数に応じてストーリーが進むし、給料も上がっていくため新しい鉱物を見つけ次第寄贈していこう。

  • 結構見落としがちなのが「モンスターを倒したときに出るドロップアイテム」も含まれること。本作は別にボス戦とかが無いため、経験値を稼がないのであればモンスターを全て避けても行けてしまうだけに、ドロップアイテム回収を忘れがち。

 

 町の人たちとの交流要素もあり。毎日話しかけたり、アルバイトをこなしたりしていくことで好感度が上がっていきます。

  • 中には「本当に好感度上がっている?」ってぐらいの塩対応な住民もいますが…。
  • 序盤は収入が少なく、給料は数日おきの配布のため、資金繰りがかなり厳し目。好感度を上げることも込みで街のアルバイトを積極的にこなしていくと良い
  • また、大工のアンドレの好感度を上げて「酒場」を作らないと一部キャラが解放されないため、ここは特に積極的に話しかけていきましょう。

 あと、鉱山ダンジョンとの間には、町長とのイベントをこなすことによりバスを開通させることもできる。これやっておかないと後半はかなり移動が面倒になるので、このクエストも忘れずにこなしておきたい。

 

 こちらが大体ゲーム本編ストーリーをクリアした直後(プレイ時間6時間ぐらい)の実績。まだまだコンプリートには程遠いですね。たぶん10~15時間ぐらいは掛かりそうな感じかな。

 

 というわけで、冒険アクションものとしてはまぁまぁ短い時間で手ごろに楽しめなくもない本作ですが、結構問題点も多い。特にシステム全体の作りが甘いことと、かなりバグが多いことはが大きく足を引っ張ります。コレがあるのであんまりオススメもしにくい。

  • 特に操作系はいちいち引っかかる部分があったり、些細なものからフリーズといった問題あるバグが豊富にあり、普通にゲームプレイしていてもすんごく気になってしまう。

 

 まず、本作をプレイして最初に引っかかるであろう操作性の問題として、「アナログキー操作に全然最適化されていない事」。このゲームこともあろうにアナログキー操作だと上下左右の4方向移動しかできず、移動しようとするとめちゃめちゃぐねってしまいます。まっすぐ歩くことすら難しいよ。

  • ちなみに十字キーで操作した場合、普通に斜めにも移動できます。これひょっとしてただのバグなのでは。

 移動そのものは十字キー操作である程度カバーできるんですが、そうすると今度は「住民に話しかけたときに出る選択肢はアナログキーでしか選択できない」という謎仕様が刺さります(本当に何で?)。これもバグじゃないのかね。

  • なので十字キーを使って移動し、住人に話しかけたらアナログキーで会話を選択するというかなり直感に反した操作が必要となります。いや本当に何なのこれ…コミュニケーションを取るゲームで話しかけるのが苦痛になるデザインはいただけない。

 

 そして無数のバグ。プレイしていてほぼ必ず引っかかるのが攻撃時のバグで、このゲームでは移動中攻撃が無く、移動時に攻撃を出した場合は立ち止まってハンマーを振る、という動作になるんですが、(恐らく)移動と攻撃のキー入力が同時だった場合、めちゃめちゃ地面を滑ってしまうことがあります(画面1/3ぐらいを超スピードで移動してしまう)。

  • これにより、敵に体当たりしてしまったり、罠を踏んでダメージを受けたりが多発。これが結構な頻度で発生するので結構なストレス。

 

 次に実害が出るバグとして、ダンジョンの戻る階段が消えるバグ。フロアを降りた後は上の写真のように本来は階段(戻り用)が表示されているのですが、ちょっとスクロールして戻ってくると下のように階段が消えてしまうことがかなりの高頻度で起きます。

  • ただ、幸いにして表示が消えているだけなので、本来階段が出ている位置を調べれば地上に戻れますが。ただ知らないと結構ビビりますが。

 

 ゲーム的に支障がない些細なバグとしては、村の南西のこの場所。ここは本来左側にスクロールできない箇所なのですが、ちょっと下に移動して水辺から左を入力すると画面外に移動できてしまいます。道の部分にしか判定が無いんかい…。

  • ここに限らず、本来移動できないマップ端を突破できる箇所がちょいちょいあります。当たり判定が甘い…。

 

 そしてゲームクリア後に入手できる家のバグ。ここの写真(ペロちゃんのキャラクリで入手)を調べると確定でゲームがフリーズします(操作を受け付けなくなる)。こんな単純なバグが放置されているとかどうなのよ…。

 

 とまぁ、ゲームそのものの雰囲気は悪くないんですが、システム周り(とくに操作感)の作り込みの弱さやバグの多さは気になりますね。遭遇しないのも難しい頻度で発生しますし…。このあたりはロープライスのゲームとしてもちょっと厳しい感じがします。

  • 元価格1000円だと高く感じますけど、セールで500円だったらまぁアリっちゃアリかな。