Switch版「マレニア国の冒険酒場」レビュー

 Switch版「マレニア国の冒険酒場」レビューです。なんか買ってから4年ぐらい塩漬けしていましたが、とうとう一念発起して攻略完了しました。

 

 こちらは以前紹介した3DS版「不思議の国の冒険酒場」の続編的な立ち位置で、開発はライドオンジャパン、発売はケムコ

  • 以前「ライドオンジャパン」のことを「第二のケムコ」みたいに評価していましたが、なんだかんだでパブリッシャーとディペロッパーの関係に。「砂の国の宮廷鍛冶屋」もこのコンビでしたし、相性が良かったんですかね。

 

 主人公パティアの父親が詐欺師に騙されたために生家のレストランは奪われ、父親は行方不明という中々ハードな状況から、廃墟同然の酒場を切り盛りして盛り上げていこうというストーリー。こう見ると結構重そうだが、登場人物全員がめっちゃ明るいので悲壮感はゼロ。

 

 こいつが貧乏神のココ。パティアたちが借金で一家離散となった元凶であるのに、やたら堂々と店に住み着いているマスコット枠だ。お店を発展させながらこいつのパワーを弱めていくというのが基本的な目標となります。

 

 システムは「不思議の国の冒険酒場」と一緒で、マップの各所を巡って食材を集め、料理を作ってお金を稼いで酒場のランクを上げる→ランクを上げるとメインストーリーが進む。

  • 今回は何をすればよいのか分からなくなっても「お話ノート」メニューから確認できるようになったりと、ストーリーはかなり進めやすくなった印象。
  • グラフィックは3Dになっていますが、プレイ感は前作からほぼ変わりなし。

 

 バトルシステムも「不思議の国の冒険酒場」とほぼ同じ。次シリーズ作である「砂の国の宮廷鍛冶屋」よりもコマンド暴発がしにくいのはありがたいかなw

  • 今回もレベルアップは食事で行い、スキル入手はバトルで入手できる属性EPで行うというもの。レベルアップは手軽に行えるわりにスキル入手に必要なEPが高めなので気軽にメンバーチェンジしにくいのという部分は前作から変わらず。さすがにEPの部分はもうちょっと緩くても良かったかな。
  • 何気にバトルの難易度も高めで、終盤のダンジョンは適正レベルぐらいで挑むと一つ間違うだけでサックリ全滅します。もはや適正レベルとは何なんだ…。
  • 今回も満腹度を下げる「胃薬」があるため、終盤はひたすら食事して胃薬してまた食事…という拷問みたいなルーティンが発生しますw ここも前作譲りなところですね。

 

 創った料理は登録しておくだけで経営面は自動で進む。

  • ストーリー攻略には期限などはないため、相変わらずノルマがノルマしていない緩い進行。ただランクアップに必要な金額がやや多いこともあり、採取ではなくお店で大量に仕入れられる材料メインになりがちですが。特に高級食材のマグロやパイン茸にはかなりお世話になりました。
  • 前作にあった料理リーグが無くなった代わりに、貧乏神のココに料理をささげる必要があるのですが、お供えをすると代わりに食材を貰うことができるため、とりあえず困ったら今作れる料理をありったけここに喰わせるのもアリ。

 

 街に農場を作ることができ、そこでも食材を入手していくこともできる。前作では違う街まで出かける必要があり一手間かかっていましたが、本作ではいちいち日数をつぶす必要が無く、畑だけでなく肉や魚まで入手できるようになったのでかなり使い勝手が良くなりました。

 

 おお、君は冒険酒場に出ていたエーリアス君じゃないか。だいぶ男前になったな。

  • 冒険酒場では隠れキャラ扱いで加入が遅かったから使いづらかったですが、今回は加入が早いのでずっと使っていけます。ストーリー的にも「困ったらエーリアス」というぐらいなんでも教えてくれる重要人物。

 みんなの力を合わせて、ココの最後の晩餐を作るイベントはそのオチを含めて結構好き。

  • この次作の「砂の国の宮廷鍛冶屋」がストーリー薄味気味でしたが、こちらのマレニア国はイベントでキャラが立っていて、シナリオ面はかなり良い感じ。
  • システム的な快適性とかは「砂の国の宮廷鍛冶屋」がかなり上なのでこの辺は好みになるかな。

 

 というわけでストーリー攻略完了。全体的なプレイ時間は大体20時間ぐらい。ここからエクストラダンジョン攻略などを含めたら30時間ぐらいは楽しめると思われます。お手軽な経営系RPGとしては、値段のわりにがっつり遊べるのが魅力ですね。

  • ゲーム内のプレイ時間はバグでスリープ中もカウントされてしまうため、早々にカンストしてしまい正確なプレイ時間は不明。
  • ↑のプレイ時間の件といい、若干バグがあるのが気になる所。特に気になったのが「たまに操作が効かなくなるタイミングがあること」。宝箱を開けた瞬間などに数秒操作を受け付けないときがあったりして、これが地味にイラつく。また1回だけだがフリーズも起きたのでセーブはこまめにしておこう。
  • スタッフロールを見たらプログラマがめっちゃ少なかったみたいだし、この辺は仕方ないのかな…。

 

 最終的なパーティはパティア、ベルティナ、エーリアスの3人。LVは80まで上げた。これでも結構苦戦するぐらいラスボス(というかラストダンジョン全般)が強かったですが。

  • パティアは各種バフ、全体回復、各属性の攻撃魔法が揃っていると主人公らしい使いやすさ。範囲攻撃が若干弱いため、中盤あたりは範囲攻撃が優秀なステラと交代になるが、終盤全体攻撃を覚えると一気に有用性が上がる。
  • 攻撃技が強力で補助魔法も使えるベルティナと、強力な属性魔法と全体回復持ちのエーリアスは加入時からずっとパーティメンバーとして活躍してくれる逸材。本当にエーリアス君、冒険酒場の頃から考えるとめっちゃ活躍してくれるようになりましたね…。