Switch版「アーケードアーカイブス トリオ・ザ・パンチ」レビュー

 今回のゲームレビューはとうとう発売した伝説のイカレゲー「トリオ・ザ・パンチ」。 いやぁ、マジでこれ出るとは思っていなかったよ。いつもの発表だけして出ない奴だと思ってた。まさかマジで出るとはね…。本当に長かったよ。

 

 この「トリオ・ザ・パンチ」は「ヘンなゲームなら任せておけ」のキャッチコピー(これもこれでどうなんだ…)で知られる、今は亡き「データイースト」社製のアクションゲーム。 ごく一部の数寄者達に伝説級のバカゲーとして伝えられるタイトルです。

  • これまで移植は今では入手不能な「携帯アプリ版」と、出来が悪いと評判の「PS2版」しかなく、遊べる手段が本当に少なかった。それだけに(PS2版の開発元でもあった)ハムスターが今回こうしてアケアカ版をちゃんと出してくれたのは本当に嬉しい。
  • というかこれ遊んだのもう30年ぐらい前なのか…。それだけ経っているのに全然印象が薄れていないとかマジでわけわからんな…。さすがは伝説級バカゲーといったところか。

 

  タイトル画面。副題の「Never forget me」って何なんだよ…。

 

 ゲーム開始時、異常に濃い3人のキャラクターから使用キャラを選択。ただのキャラ選択なのに、もうすでに並大抵のゲームではない空気を醸していますw

  •  左上のキャッチャーマスクかぶっている奴が「忍者」、防止かぶっている奴が「タフガイ」、角刈りで剣を持っている奴が「剣士」。キャラクター的には最初から遠距離攻撃できる「忍者」が一番使いやすい。

 

 ステージは1面1面はかなり短いが、とにかく意味不明な敵に意味不明な演出がてんこ盛り。

 最初の1面からこんな奇怪な敵が出て来る。初っ端だから飛ばしているわけでもなく始終こんなんであるw

 

 基本システムはオーソドクスなアクションゲーム。攻撃ボタンは「ビシバシ攻撃」、ジャンプボタンは「パッとジャンプ」、ボム攻撃は「ここ一番!」という、ただのアクションにしてもいろいろ奇怪な名称がついているセンスはさすがデータイーストといったところw

  • なお、アクションゲームとしては当たり判定がおかしかったり、「なんでもノーダメージで踏める」関係上、敵弾も踏んでしまい降りられなくなるなどいろいろ甘いところも多い。まぁ、この緩さもこのゲームらしさといえるかも。

 

 このゲームの演出の奇妙さが特にみられるのがステージ開始前演出(たぶんステージ名が出ていると思われるが…)。「にょき」ってなんだよ…。

 

 実際のステージでは、地面下から鉄パイプみたいなものが上下している。この伸び縮みするさまが「にょき」らしい。いや、異次元のセンス過ぎてさっぱり分かりませんが…。

 ステージクリア時、「クリアーたからくじ」なる謎のルーレットが発生し、パワーアップしたりパワーダウンしたりするw このゲームではパワーアップはここでしかできないのでかなり重要。

  • アケアカ版ではセーブロードできるので、それを使って的確にパワーアップを取得すべし。

 

 おそらくこのゲームでもっとも有名なネタがこの羊。こいつは小さい子羊を飛ばしてくるボスキャラで、勝利すると呪われる。敗北しても呪われる。どうしろとw

 

 呪われると次ステージでは羊の姿で出撃となる。無限に打てる遠距離弾と、しゃがむと無敵となる驚異的なスペックのキャラで、1ステージでしか使えないのが本当に惜しい。

 

 個人的に好きな流れが師匠キャラのチンさん(ルーレットのシーンに出ている謎老人)と戦う一連の流れ。亀がカルノフ(データーイーストの名物であるハゲマッチョ)に苛められているので助ける→実はその亀がチンさんだった→バトルという流れはマジで文章にしても意味が分からんぞ。

 

 とまぁ、とにもかくにも奇怪な演出、大量のパロディ、妙に癖になるBGMとインパクト抜群な本作。ぜひ一度プレイして、伝説のバカゲーと呼ばれるその内容をぜひ味わってほしい。30年ぐらい忘れられないゲームになるからw