Swtich版「少女首領の推理領域 -黄金島の密約-」レビュー

 今日のゲームレビューは「少女首領の推理領域 -黄金島の密約-」。

 昨年レビューして以来、ずっとうちのアクセス解析で上位に居座っている「ゴシックマーダー」と同じ開発元(orange)による乙女系推理アドベンチャーゲームです。

  • 公式曰く「ゴシックマーダーに続くロマンティック・ミステリーゲーム」だそうなので、実質シリーズ作といって良さそう。

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 イラストレーターは「やまだ六角」氏。ヴァンガードとかカードゲーム系のイラストレーターとして活躍している方のようです。

 

 本作の舞台は2002年、大西洋に浮かぶグイムル諸島(イギリス領らしい)で、主人公のリサが10年ぶりに故郷である島へと帰り、そこで島を支配する4つのマフィアが絡む殺人事件に巻き込まれる、という流れ。f:id:kaz20001:20210728211918j:plain

 左が本作の主人公であるリサ。女子大生ながら、いろいろあってマフィア「ベッセル」のボスとなり、島の事件に深くかかわっていく。ゴシックマーダーの主人公であるメイドのエリーと比べても、現代劇でマフィアという生々しい舞台のためか、その胆力というか度胸のぶっ飛び具合の印象が半端ない。この娘、なし崩しでマフィアのボスになったのに異常に適性が高いぞw

 そして右がリサのボディガードとなるルイス。眼帯+ベスト+細マッチョのイケメンという、中々てんこ盛りな属性持ちの本作メインヒロイン(誇張無し)である。なかなかあざといな君。

 

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 グイレム諸島を占める4マフィアの首領たちである、クライド(左の兄ちゃん。見た目があざとい)、ダリル(真ん中のオッサン。主人公の親父と同年代)、ライアン(右の兄ちゃん、言動や見た目がチンピラ)の3人。彼らがこの物語のメインキャストとなります。

  • どうでもいいことだが、この世界のマフィアどもはやたらとスリーピース着用が多い。そこらへんはやはりイギリス領だからなのだろうか。

 

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 システム的にはゴシックマーダーの時とほぼ一緒。各章ごとにアドベンチャーパートと探索パートで様々な手掛かりを集め、それらを使った推理パートがあるという構成。

 推理部分はそれなりの難易度で、割ときっちりと推理していかないと攻略できないあたりもゴシックマーダー譲り。このあたりは流石に推理ゲームを多数作っているメーカーだけのことはあるでしょう。

 全体的なストーリーとしても、マフィアがにらみ合う島で発生した殺人事件、そこに絡む陰謀という、一見血なまぐさい設定にもかかわらず、意外と和やかな展開かつ爽やかな終わり方で、読後感は非常に良かった。

  • というか常にボディガードとしてルイスが帯同しているためか、ゴシックマーダーのときのようなストーリー中にいきなり殺されるといった緊張感はなく、突然死するタイプのバッドエンドがない(基本的には調査失敗して継続断念のパターンがほとんど)。マフィアがテーマなのにメイドのときよりよほど安全とはどういうことなのだろうかw 
  • ストーリー上はルイス、クライド、ライアンにはそれぞれ個別EDがあります。ダリルEDがないことだけは残念w ルイスとクライドは割と好感度を取っていく選択肢を選んでいれば素直にたどり着けますが、ライアンだけはストーリーから外れるような行動をとらないといけないのでちょっとムズイ。その分、リサの可愛らしさは多分全エンディング中一番w

 本作も大体2~3時間もあれば一通りクリア可能なぐらいとボリュームが短めではありますが、事件→探索→推理が短いスパンで何度もあるし、その内容も様々なため結構メリハリが効いていて、案外この点は気になりませんでした。1300円ならアリじゃないかな。

 ということでなかなか満足度が高い作品でした。次回作も楽しみですねw