映画「モンスターハンター」を見てきた

 今一番ホットなゲーム「モンスターハンター」の実写映画版を観に行ってきました。

 監督はポール・アンダーソン。まぁ、カプコンのゲームで実写映画化するならこの人選は妥当っちゃ妥当ですが…。予告の段階では「こいつはヤバいのでは…」という雰囲気出まくりで、正直かなりヒドイ可能性を考慮していたのですが、見た感想としては「まぁまぁ悪い映画でもないかな」といった感じ。良作ではないけど駄作ではないかもぐらい。

 

監督が監督なので、今回も「ミラ・ジョヴォヴィッチ映画になるだろう」と思っていて、実際その通りだったわけですが、意外とモンハンっぽさがあり、アクション映画としては(問題がありますが)結構見せ場もあってか、まぁ割とマシな部類。

 同監督の映画で例えるならば、「デッド・オア・アライブ」よりは遥かにマシで、「モータルコンバット(1995年)」よりはちょっと面白かったかも。分かりづらいたとえですいませんが…。

 

<ポール・アンダーソンの個人的ゲーム原作映画ランク>

バイオハザード」>(良作の壁)>「モンスターハンター」≧「モータルコンバット」>(駄作の壁)>「デッド・オア・アライブ

 

 というわけでここからはネタバレ含む感想などを。

 

  • 現代世界から、モンスターが跋扈する異世界に飛ばされた女軍人・アルテミス(ミラ・ジョヴォヴィッチ)と、弓と大剣を同時に装備できるというゲームルール的には反則装備のハンター(トニー・ジャー)が協力して「ディアボロス」に挑むという前半部と、他のハンター仲間たちと合流して「リオレウス」に挑むという後半部に分かれる構成。
  • で、ストーリー的に問題なのがこの二部構成が全然かみ合っていないところ。せっかく異世界展開になって、言葉も通じなかったうえで最初は敵対的な遭遇となった女軍人とハンターが徐々にお互いを認め合い、コミュニケーションをとりながら協力して「ディアボロス」を倒す、という中々悪くない展開をしておいて、後半になったらあっさり英語が通じるキャラ出してしまったらその流れ何もかも台無しだろw
  • というかマジで後半雑。一気にハンターの仲間たちが合流するのにろくにキャラ掘り下げもないし(まぁ、ポール・アンダーソンだといつもの事かな…)、ディアボロスの時はあんなに丁寧に作戦を練って挑んだのに、リオレウス戦は作戦もなしに行き当たりばったり気味だし、しかもそのハンターたちと協力してリオレウスを倒すかと思ったら、いきなり現代に再度ワープして現代軍隊VSリオレウスになったり(そのシーンだけ見れば割と悪くないんだけど)、1シーン前の溜めをなかったことにする展開の連続なのは何なんだ…。
  • 最後も「俺たちの戦いはこれからだ」と「謎の男が意味ありげに表れてフェード」というダブルパンチだし。これ最後の方面倒くさくなって投げていない? 正直なところ前半のテイストで後半まで通すか、逆に後半のテイストでキャラクターを深堀するストーリーにするか、どっちかに絞るべきだったと思う。
  • あとアイルーも一匹登場しますが、これがまぁ原作の可愛らしさを全部投げ捨てたブサイクサで必見。むしろあの目つきの悪いアイルーは原作に何らかの形で逆輸入してほしいぐらいキャラ立ってたw 

 肝心のモンスターとのバトルシーンは迫力があり、話の展開も前半までならそこまで悪くはないんで、深いこと考えずにポップコーン喰いながら見るのが正しいでしょかね。いや、それでも後半の雑さは見逃しがたいんですけど…。