最近プレイしたゲーム(95):京都将棋

 最近はまた連続で更新している気まぐれボドゲレビュー。今回は変り種将棋のひとつ「京都将棋」です。

京都将棋

京都将棋

↑発売元はなぜかたまにボードゲームを発売する「幻冬舎」。なんでここボードゲームだしているのかよく分からん。

 この将棋は今から40年ぐらい前に考案された変り種将棋のようですが、こうして今回キット化されました。でも何で今わざわざなんでしょう? 幻冬舎にマニアでもいたのか。 


↑ボード全体。5×5マスの小さ目なボード。
 で、こちらがボード全体と初期配置。ボードは5×5と本将棋(9×9)に比べるとかなり小さく、その上初期配置の駒も5枚だけ。
 その布陣も「と金」「銀」「王将」「金」「歩」とかなり変わった面子が並びます。

 さて、このゲーム基本的には本将棋と一緒で、手番が来たら任意の一駒を移動させていきます。移動の仕方も駒ごとに本将棋と基本的に同じルールが適用されます。
 ただし、一度駒を移動させた場合、その駒を「裏返して」置かなければならないのがこの京都将棋最大の特徴。しかも裏面には通常の駒とは違い、異なる種類の駒が記載されているのがポイント。

  • 「と金」の裏面は「香車」、「銀」の裏は「角」、「金」の裏は「桂馬」、「歩」の裏は「飛車」となっています。ちなみにこの「京都将棋」の由来ですが、多分「香車」の裏が「と金」というところから来た洒落ではないかと思われますw
  • 取った駒は持ち駒として使うことも出来ますが、その場合どちらの面を表にして配置するかは自由です。またこのゲームルール的に移動不可能になる駒の置き方も許可されており、二歩もルール上あり、という点が通常の本将棋との違いでしょうか。

 一手指すごとに駒が違うものに変わってしまうため、通常の将棋に慣れているほど混乱をきたしますw 慣れるまではボードの下のリファレンスを見ながらプレイすることになるでしょう。

↑ボードの下に、どの駒がどの駒に入れ替わるかが記載されています。

 実際にプレイしてみると、たった5×5マス、そして5駒の将棋とは思えない奥深さで、次にどの駒がどの駒になるかまで考えつつ指していくのはかなり難しく、面白い感覚です。

  • 「歩⇔飛車」は意外に使いづらく、そしてタイトル通り「と金⇔香車」が何気に一番使いやすいというちょっと通常とは違う駒の見方も必要になります。このルールだとどの駒を取るのが駒得となるのかがかなりわかりづらいw
  • 詰むのには意外にコツが入ります。とりあえず移動しても駒が変化しない王将が意外に強いことと、駒の性質上囲いが不可能に近いので、王将をうまく使って攻めた方が私はプレイしやすかったです。実際のセオリーとかどうなんだろう。


↑詰んだところ。このゲーム駒が裏返ったときの動きを見落とすとあっさり決着がつきます。

 かの大山康晴名人も絶賛したというだけあり、数あるミニ将棋系ゲームの中では随一の面白さです。なんで幻冬舎がこれに目を付けたのかはさっぱり不明ですが、この面白さは将棋好きなら一度味わってみてもらいたい。

  • 難点というほどでもないが、ボードがかなり固く、それでいて二つ折り部分の処理が甘いので結構ボードにくせが付きやすいです。この点だけはドイツゲームのボードの折りたたみやすさを見習ってほしかった。