最近プレイしたゲーム(56):フォーセール

今回のボードゲームレビューは、変則競りゲーム「フォーセール」。

 このゲームは不動産カードを競りにかけるフェイズと、その不動産を売却するフェイズの二段階の競りが行われる。


↑場にプレイヤー人数分の不動産カードを並べる。

  • まず不動産フェイズでは、プレイヤー人数分場に並べた不動産カードを競り落としていく。不動産カードは1〜30までの番号が付いており、基本的に数値が高いカードのほうが価値が高い。

 
↑不動産は段ボールハウス(1)、トイレ(2)から高層ビル(29)まで多数。最大は30の宇宙ステーション。それ不動産か?w

  • 競りはスタートプレイヤーから順に任意の金額を提示していくのだが、前のプレイヤーが提示した金額より低い値は宣言できない。競りの順番が回ってきたら「より高い金額を提示するか」「競りから降りるか」の二択となる。
    • 「競りから降りる」場合は、その時までに提示していた金額の「半額」を支払い、場に並んでいる不動産カードから一番数値の低いカードを1枚受け取る。一番高い金額を提示したプレイヤー以外のプレイヤーが降りるまでこれを繰り返す。
    • 最後に残った、一番高い金額を提示していたプレイヤーは提示額「全額」を支払い、最後に残った不動産カード(一番数値の高いカード)を受け取る。
  • 再度、不動産カードをプレイヤー人数分場に並べ、先ほど最後にカードを獲得したプレイヤーからまた競りを始める。この競りを、不動産カードがなくなるまで繰り返します。

 不動産の競りが終わったら、いよいよ不動産売却のターン。手に入れた不動産をどれだけ高く売れるかの勝負となります。

  • 不動産売却では、まずプレイヤー人数分の小切手を場に並べます。小切手の金額は0$から15000$まで大体2枚ずつ(0$が3枚で1000$が1枚だったかな)の合計30枚。


↑小切手カード。このカードもプレイヤー人数分場に並べる。

  • こうして小切手を場に並べ終わったら、全プレイヤー手札の不動産カードを1枚伏せて出し、一斉に公開。不動産の数値が高いほうから順に高い額の小切手から獲得していきます。
    • 場に並ぶ小切手はランダムゆえ、数値の高い不動産が高く売れるとは限らず、また価値の低い不動産が意外な値段で売れることもあります。
  • 全員が小切手を獲得したら、再度場に小切手を並べて不動産カードを出していきます。これを小切手カードがなくなるまで繰り返します。

 最終的に手に入れた小切手の合計+競りに使用しなかったお金の合計額が最も高いプレイヤーの勝者となります。

  • 同点の場合、残っていたお金が多いほうが勝者となる。


 このゲームの素晴らしいところは、手軽に競りゲーの雰囲気が楽しめること。最大6人と多めの人数で遊べるのに、1プレイ大体20分ぐらいと短く、それでいて競り値の付けあい、どれだけ金額を釣り上げるか、どこで降りるかの駆け引きはかなり熱いです。初心者でもさっくり理解できるシンプルなルールと、競りゲームの妙が楽しめる良作カードゲームです。

  • 唯一残念なことは、このプレイで使用しているのは再販されたコンパクト版ゆえ、旧版と比べてコンポーネントの一部が簡素化されていること。コインはぺらぺらの紙だし、小切手はカードと同じサイズで、あまり小切手っぽくない(旧版だと横長で小切手っぽかった)。とはいえ、ゲームプレイには支障がないし、面白さには何の関係もない。小さくなった分持ち運びや遊びやすくなっている面もあるので特にこだわりがなければ問題ないかも。