- 出版社/メーカー: アークライト
- 発売日: 2011/08/06
- メディア: おもちゃ&ホビー
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というわけで、本日のボードゲームレビューはつい先日購入した「クォーリアーズ!」。
デッキ構築型ダイスゲームという前代未聞のジャンルで発売前から話題のゲームでしたが、その実態はいかなるものか、さっそくレビュー。
まず箱を開けるとそのダイスの多さにくらくらします。130個のダイスは伊達じゃないw その分、準備も後片付けも面倒ですが。
「デッキ構築」ですので、まずはここからサプライカードを並べていく必要があります。
- 基本サプライを3枚、魔法カードの束から3枚、モンスターカードの束から7枚を場に並べます。
- このとき、カードには使用するダイスの種類が書かれているのですが、これが被らないように(同一のカードがないように)選択していく必要があります。
- モンスターのコストは3〜8までと幅があり、なるべくなら均等に選択したいところですが、前述の「ダイスが被らないように」選ぶと案外均等になりますのでそんなに気にする必要はないでしょう。
- ゲーム開始時に「魔力源」のダイス8個と、「助手」のダイス4個を受け取り、各プレイヤーに配られたダイス袋の中に入れておきます(このダイス袋がデッキの役割を果たします)。
↑サプライを並べたところ(左)。サプライは基本、魔法、モンスターの三種類(右)。
- まずプレイヤーは自分の手番になった場合、ダイス袋から6個のダイスを取り出し「活動プール」に置きます(便宜上の場)。この活動プールにあるダイスを全部まとめて振ります。
- このとき、振ったダイスの目に即時効果を持つものがあればそれを適用します。初期ダイスでは「助手」ダイスにある「振り直し」の目などがそれ。
- こうして振ったダイスの中にモンスターの目があった場合、モンスターレベル分の「魔力」を支払うことで「待機エリア」上に召喚することができます。ほかにも「魔法」ダイスがあれば、これまた「待機エリア」に置くことができます。
- モンスターのレベルは、モンスターダイスの目の左上に書かれた数字になります。大体1〜3ぐらい。
- 魔法ダイスには発動コストはありません。
- 召喚されたモンスターは即時に、ほかのプレイヤーの待機エリアに置かれたモンスターと戦闘となります。
- 待機エリアに置いた全モンスターの攻撃力(ダイス右上の数値)を合計し、この値で攻撃していきます。ほかのプレイヤーは任意の1体のモンスターの防御力(ダイス右下の数値)と比較し、もし値が低かった場合、モンスターは倒され「休眠パイル」(ダイス捨て場)へと移動しなくてはなりません。
- モンスター1体の防御力を合計攻撃力が上回っていた場合、余った数値は別のモンスターで受ける必要があります。
- こうして場に出したモンスターは、次の自分の手番が来るまでに倒されずに場に残っていた場合、手番の初めに得点となります。(休眠パイルに移動し、モンスター個別に設定された得点を貰います)
- モンスター召喚→戦闘が終了したのち、残った魔力でサプライ(狩場)から任意のダイスを1つ購入できます。
- 購入したダイスは、自分の休眠パイルに置きます。
- 最後に、活動プールに残ったすべてのダイスを休眠パイルに移動してターン終了となります。
- ここまでのプレイでは、活動プール、待機エリア、休眠パイルと、便宜上の場を利用していますので、これらが印刷されたプレイマットをあらかじめ用意するとぐっと遊びやすくなります。
↑プレイマット。アークライトのページで公開されているので、プレイ前に印刷すると遊びやすい。
- ゲームの終了条件は二つ。誰かが決められた勝利点(4人プレイでは12点)を得るか、モンスターのダイスが4種類なくなったらゲーム終了となります。
↑デッキ構築では珍しい得点ボード。何人プレイでは何点先取で勝利となるかが書かれています。
ゲームルール自体はわりとまっとうなデッキ構築ゲームとなっていますが、このゲームものがダイスなだけに「欲しいダイスを袋から引く」運と、「欲しいダイス目を引く」運の、二種類の運が要求されます。そのためどれだけ緻密な戦略を練ろうが、どうしようもないときはどうにもなりませんw
あと、ゲームデザイン上の問題として、通常のデッキ構築ゲームだと最初はお金がないために価値の低いカードからだんだんと高いカードを購入していくような流れになるのですが、このゲームだとまず最初に高いダイス→後半は召喚コストから余ったダイスで安いダイスを購入するという流れになりがちです。
そのため、序盤に強めのモンスターが買い占められ、中盤以降は弱いモンスターを出しても即倒される。という状況が往々にして発生してしまいます(特にコスト6〜7あたりのモンスターに顕著)。どうしても弱いモンスターはあんまり活躍できないのもちょっとどうかなぁ。
- 勝利点を先取したプレイヤーが勝ち、というルールと相まって、先手有利な傾向にあります。なんらかの制限とか加えたほうがいいかも…。
ゲームバランスが若干大味なのが難ですが、これだけのダイスをじゃらじゃら振るのはそれだけで楽しい気分になれますw
また、どれだけ不利でも運次第で一発逆転が可能なことから、ある意味初心者から上級者まで楽しめるデッキ構築ゲーム。
これからしばらくはいろんなゲーム会でこのゲームがプレイされると思われますので、ぜひ一度体験してみてはどうでしょう?