最近プレイしたゲーム(7):アンギャルド

 ボードゲーム紹介の7回目はドイツフェンシング協会ご推薦という変わり種の二人用ゲーム「アンギャルド」。


↑上記のタイプは絶版。最近はリメイクも出ているのでプレイするならそちらかな。

 ボードゲームをやっていればこの人のゲームを避けて通る事は出来ないとさえ思われる、ライナー・クニツィア謹製の二人用ゲーム。
 いわゆるフェンシングをテーマとしたゲームなのだが、シンプルな盤面でありながら、かなり実際のフェンシングというスポーツが再現されている良作。
 二人用ゲームはコレまでいろいろプレイしてきたが、たぶんこれはトップクラスの面白さ。 

  • 使用するものはプレイヤー駒を置くボード(23マスあり、両端にそれぞれセット)と、1〜5までの数値が書かれたカード(各5枚)。
  • 各プレイヤーは手札を5枚もってプレイ開始。
  • プレイヤーの手番に出来る事は「移動」、「攻撃」、「移動攻撃」(上級ルールのみ)の三種類のアクション。このうちどれか一種類のアクションを行う。
  • 「移動」の場合、手札からカードを1枚捨て、そのカードの数値分コマを前進か後退させる。その後、手札が5枚になるまでカードを補充して手番終了。
    • ただし相手のコマの一つ手前までしか移動できない。相手のコマを飛び越えたりは出来ない。
  • 「攻撃」の場合、自分のコマがいるマスから相手のコマいるマスまでぴったりの数値のカードを捨てる事で攻撃できる。
    • このとき、攻撃された側は同じ数値のカードを出す事で防御できる。出来ない場合は攻撃側の勝利となり、1ポイント獲得し、次のラウンドへ。
    • 攻撃時には同じ数値のカードを複数出しすることも出来る。この場合、同じ枚数を出して防御しないと行けない(つまり3枚以上で攻撃すれば確実に勝てる)。
    • 攻撃が防御された場合、手札を5枚になるまで補充して手番終了。防御した側のプレイヤーは手札を補充しないまま、手番が回ってくる事となる。
  • 山札が切れた場合、相手をより追い詰めたプレイヤーが1ポイントを獲得し、次のラウンドへ。
    • 最初に5ポイント獲得したプレイヤーの勝利となる。

 上記が通常ルール。これだけでも結構読み合いが熱いのだが、以下の上級ルール「移動攻撃」を入れる事でこのゲームは大きく変わります。
 正直、このルールは非常にややこしく、ルールブックを読んでもイマイチ理解しがたいのが難点ですが(そのせいか、コレのリメイクである「デュエル」ではこのルールが省かれているとか)、プレイする際にはぜひこちらも試していただきたい。凄く面白いから。
※とりあえず大体以下のような感じでプレイしていました。それは違うんじゃない? というご指摘有りましたらお願いします。

  • 「移動+攻撃」は通常の移動をした後、移動後のマス目から攻撃できるカードがあればそのまま通常の攻撃のようにカードを出して攻撃を宣言する。
    • このとき、相手側は通常の「防御」のほか、「後退」することで攻撃を回避できる。
    • 「防御」は通常の攻撃を受けた時と同様に、同じ数値のカードを同じ枚数提出する事で防ぐ事が出来る。その後、攻撃した側のプレイヤーがカードを5枚まで補充し、手番が回る。
    • 「後退」して回避する場合は、任意のカードを一枚出し、その数値分だけ後ろに下がる(下がった事で攻撃をかわしたイメージ)。その後、攻撃側プレイヤー、防御側プレイヤーともに5枚になるまでカードを補充し、再度攻撃側プレイヤーが手番を行う。
    • 山札が切れた場合、お互いの手札をさらし、そこに相手を手札に攻撃できるカードがある場合はそのカードが多いプレイヤーの勝利。どちらも攻撃できない場合はより相手を追い詰めたプレイヤーが1ポイント獲得し、次のラウンドへ。

 移動攻撃なしの通常ルールでは5などの大きい数値のカードは序盤にガンガン出して移動するのがセオリーとなりますが、移動攻撃ありだと、相手の後退にあわせて追撃を仕掛ける、といった最後まで生きるカードとなるため、より読み合いが重要となります。

  • 上級ルールプレイ中に意外と多かったのが、残り枚数が少なくなったところで相手を移動攻撃で後ろに追い詰め、直後相手が攻撃できない間合いまで引いて判定勝ち、というパターン。残り枚数が把握できているならばこの勝ち方を狙ってみるのも手。

 捨て札を見る事は出来ない(最後のカードだけ確認できる)ので、相手と自分がどのカードを使ったのかを記憶しつつ、相手がどのタイミングで攻撃してくるか、それをどう捌くか。単純でありながら奥が深いゲームです。

  • 実際、とあるゲーム会で二人余っていたために時間つぶしのつもりで始めたのですが、気がついたら延々1時間近くプレイしていました(一勝一敗)。ルールと要領がつかめれば延々やり込めるタイプのゲームです。

 いまならリメイク版もありますし、結構手に入るので本格派二人用ゲームとして一押しです。