ゾンビインワンダーランド

<公式>
http://www.mmv.co.jp/special/game/wiiware/wgp/zombie.html

 マーベラスインタラクティブの「ワールドゲームパレード」シリーズの第一弾。
 世界中の様々な国のメーカーがリリースしたWiiウェアを展開していくシリーズなのだが、このゾンビインワンダーランド、見た目はどうみても日本のゲームにしか見えない。 スペインの「Akaoni Studio S.L」というスタジオが作ったらしい。アカオニって・・・。

 とりあえず見た目は日本のゲームっぽいし、今後のこのシリーズを占う意味でも一発やってみるかとダウンロード。
 で、ストーリーモードを一通りプレイしてみた感想なのだが、なんというか非常に「惜しい」ゲームだった。

 ジャンルとしてはガンシューティング+アクション、と言ったところでしょうか。わかる人にわかりやすく言えば、スクロールしない[罪と罰]みたいな感じ。
 無制限に使えるマシンガンに、段数制限ありの武器(ロケットランチャーやら火炎放射器やら)を切り替えながら敵を撃破。敵の攻撃はキャラを左右移動させたり緊急回避(完全無敵)などで回避したりしつつ、ノルマ分の敵を倒すとステージクリアとなります。

 で、肝心のゲームの方なのですが、まず問題点として「敵を倒す爽快感が薄い」という点。通常攻撃のマシンガンの威力が結構ショボいため、ただの雑魚ゾンビにさえ数発以上まとめてたたき込む必要があり、しかも倒した時のリアクションが少ないことと、
 それでいて敵は小さく、ただでさえ狙いづらいのにこちらの攻撃を避けるようにやたら右へ左へと回避行動を取る始末。しかも敵の攻撃がかなり激しく、避けるだけで精一杯で、攻撃の手が回らない→ますます敵が溢れる→攻撃が激しくなる、といった状態になりがちです。かといって特殊武器を連発してゆくとわりとすぐに弾切れを起こすうえ、ステージクリア後も弾数が持ち越されるため、ステージが進むごとにきつくなります*1

 正直、もうちょっと敵の耐久力を下げて攻撃パターンを派手にし、その分敵が多めに出る、ぐらいのバランスであれば結構な良作になれたんじゃなかろうか。
グラフィックとか、画面内のあらゆるオブジェクトが破壊できるところとか、いろいろ光るところがあるだけに惜しい。いっそここまでくればシステムは[罪と罰]まんまで良かったんじゃないかなぁ。

  • とりあえず攻略のコツとしてはまず「敵をまとめて倒せるタイプのオブジェクトを破壊する場合はタイミングを考える」事。このゲーム画面内に配置されているオブジェクトは基本何でも破壊できる。どう見ても背景にしか見えない桜の木とか風車とかでも壊せるのだが、その中には破壊時に敵を巻き込んで倒れたりするタイプのものもある(わかりやすい例だとステージ2のでかい鳥居とか)。前述の通り雑魚敵が堅いため、コレで巻き込んで倒せるとかなり楽。狙える時は狙ってみると良いかも。
  • あとは「骸骨系の敵はとっとと倒せ」かな。こいつの攻撃は横方向に飛んでくるブーメランなのだが、基本横移動しかできないため凄く避けづらいのだ。しかもスピードが速いため打ち落とすのも難しい。緊急回避で避けても良いが、その間は攻撃できないため画面中に敵と弾が溢れる→どうしようもなくなる、というパターンになりがち。出てきたら即ロケットランチャーやヘビーマシンガンで一掃してしまう事をオススメする。
  • かなり敵の攻撃が激しいゲームだが、敵弾は特殊武器の「火炎放射器」で一気に破壊できる。敵を効率よく倒す事のできる「ヘビーマシンガン」とうまく使い分ける事がポイント。緊急回避は基本的にはあまり使わない方がよいかも(ボス戦は除く)
    • 完全に[罪と罰]になってしまうが近距離攻撃は任意で出せるようにして欲しかった。それができれば弾を破壊したりはじき返したりするプレイがあって、バランス良くなっただろうに。
  • 洋ゲーとは思えぬ独特のグラフィックが特徴的だが、BGMもかなりおかしいw 延々桃太郎を讃える歌が流れてたり(日本語で)。本当にコレはスペインのスタジオが作ったゲームなのかいw
    • 主人公達はおとぎ話のキャラクターがモチーフになっているのだが、アリスとか白雪姫とかはわからんでも無いがなんで桃太郎だったんだ。ますますどこのゲームかわからんw
    • とりあえず、開発スタジオのインタビューは必見。スペインのゲーム開発事情とかも見えるあたり貴重な資料じゃないでしょうかコレ。

<開発会社インタビュー>
http://www.mmv.co.jp/special/game/wiiware/wgp/developer_1.html

 うん。本当に惜しい。コレ、あとちょっと調整を加えていれば、Wiiウェアの傑作たり得ただろうに。
 でも、とりあえず「ワールドゲームパレード」シリーズの可能性が見えたので、次の配信も楽しみにしたい。

*1:コンテニューは無限