FLIP-FLAP

FLIP-FLAP (アフタヌーンKC)

FLIP-FLAP (アフタヌーンKC)

現在、月刊アフターヌーンで「友達100人できるかな*1を連載中の「とよ田みのる」作の世にも珍しいピンボール漫画。
ブコメとスポ根を足して、さらにそこにピンボールという要素をぶち込んだ傑作。全一巻。

とにかく主人公の深町君がいい男過ぎる。始めは「本気」を出すことをかっこ悪いと思っていた彼が、徐々にピンボールにのめり込み「本気」になっていく様が、非常に丁寧に、共感を持てるように描かれている。
台揺らし(ハッジング)のやり過ぎで手の骨にヒビが入る大怪我を負っても、ピンボールのためにシカゴまで連れられていっても、バイトした資金をすべてピンボールに注ぎ込んで、彼の周りにいるヒロインや友人達をも巻き込んで、全力でピンボールというゲームを楽しむ彼の姿に、物凄く憧れる。

また、肝心のピンボール描写も凄くダイナミックで、ピンボールをプレイしたことのない人には分かりにくいゲーム用語もしっかりフォローしてくれているので、ピンボールをまったくプレイしたことがない人にもオススメ。
(私はこの漫画で初めて、「バン・バック」*2というテクに名前があったことを知った。かつて地元のゲーセンでピンボールをプレイしてた時、この技は知っていたけど名前までは知らなかった。)

*1:これも名作なのでオススメだ

*2:ピンボール台の尻を叩き、アウトレーンから下に落ちそうになったボールを復活させる技。場所によってはとても顰蹙を買う大技。