ゲームマーケット2023秋に入手したゲームで遊んでみた(1)

 ゲームマーケット2023秋から二週間。例にとってボチボチ遊ぶことができたのでレビューなどを。

  • 基本的にインディー系のみ紹介(新作も含めるときりがないしね)。またあくまでゲームマーケット2023年秋で入手したゲームであり、初出が2023年秋ではないものも含まれています。いつもの事ですがよろしく。

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●トリてもん(のむゲームズ)

 いつもギリギリな見た目で、シンプルなルールながら面白いトリックテイクゲームを出してくる「のむゲームズ」。今回ものむゲームズらしい良く出来たトリテゲームでした。

 

 基本はシンプルなトリックテイク。山札をめくった色が切り札となり、マストフォローでトリックを取りあっていく。面白いのが得点システムで、トリックを2トリックに収めると高得点だが、3トリック以上取ると得点が減ってしまう。ちょうどいいトリック取得を目指していくことになります。

 

 ポイントは「ひみつの道具」。各色の奇数番号のカードがひみつの道具となっており、トリック時にカードを出すタイミングで使用できる(トリックを取るカードとは別に出す)。効果はどれも強力で、このカードをうまく使ってトリックを調整していく。

  • ひみつの道具のネーミングがギリギリ本家のアレに寄せていて、パロディ具合にクスッと来ます。微妙なパチモン臭さが逆に良い味してますw
  • ひみつの道具を使うとカードが減るというのがこのトリテのキモで、「数字の低い道具は使わずに負けトリック用に取っていく」といった駆け引きが生まれます。このバランスはかなり良く出来ていると感じました。

 シンプルだけど面白い。トリックテイクの楽しさがギュッと詰まったような小箱カードゲームの良作。

 

●偏見プロフィール(ゲーム工房カコムタク)

 「人を見た目で判断してそれっぽいプロフィールを付けていく」という割と禁断気味な大喜利系ゲーム。

 

 まず最初にめくった人物札に、これまたランダムなプロフィール札を三枚セット。これに対して「その人物のプロフィールにふさわしい」と思う回答を付けていきます。まさにタイトル通りの「偏見プロフィール」を作ろうw

 

 そして、追加でダミーとなる人物カードを4枚並べ、解答者に「誰がプロフィールの人物であるかを当てる。

  • すべての人物カードはAIで出力された架空の人物であるので、勝手にプロフィールを考えるといった倫理的な面をクリアしている(多分)。まさに新時代のボドゲ。AIにこういう使い方が出て来るとかスゲェ時代になったもんだ…。
  • 今回は拡張セットのカード入りで遊んだのですが「美男美女」はかなり特徴が似たり寄ったりになりがちで難易度がかなり高い。逆に「個性的な顔」のカードは特徴があり過ぎて割と簡単という両極端な印象。多分最初は拡張無しの方が遊びやすいかな。

 これ、活かしてカードを差し替えたりすれば無限に遊べる良く出来たシステムですね。ただ回答用ボードが3つしかないため、大喜利系ゲームとしては多人数で遊びづらい。4人ぐらいで遊ぶのがいいかな。

 

黒歴史アーカイブ(くらげシステム)

 見るからにガンダムがらみの二次創作ゲームと分かるタイトル。そして箱がなぜかDVDケースというチョイス。

 

 ルールは単純明快で、「宇宙世紀ガンダムでタイムライン」。カードに描かれたガンダム内のイベントを時系列順に並べていくというもの。ルールはクッソ分かりやすいけど、これを楽しめる奴はかなり限られそうなマニアックさだ。

  • 特に一年戦争時代はイベントが何月何日単位で詰まっているため非常に難しい。あと○○計画とかの裏設定にしかない(アニメ内に登場しない)イベントも豊富で、これ相当なマニアじゃないと全部は答えられんぞw
  • 意外と難しいのが「○○(登場人物)の誕生」シリーズ。アニメに登場したタイミングの設定年齢から逆算する必要があり、

 ガンダム好きな面々で遊ぶと超盛り上がります。これ、どうせならガンダム以外のバージョンも欲しいな(銀河英雄伝説とか)。

 

●シティコネクト(GOTTA2)

 ゲムマの老舗にしてインディーゲームの雄(というかもはやインディーと呼んでよいのか分からん)GOTTA2の出した拡大再生産型ゲーム。ぱっと見に「街コロ」のようなライトな街作りゲームかな?と思ってたんですが、実際のプレイは結構重めの本格派。

 

 建物にはシンボル(左上のアイコン)があり、手番毎にアイコンの合計が3つになるまで場のカードを引くことができる(アイコン1つと2つのカードなら1枚ずつ引ける)。そして、右下に記載されたカードのコストを支払うことでその建物を建築できます。

  • 建物の建築コスト支払いは手札のカードを捨てる、あるいは建築済みのカードの左上シンボルを使って支払うことができきます。建築済みカードのシンボルは使ってもなくならない(カードを失わない)ため、できれば建築済みカードから支払いを行いたいところですが、建物が少ないうちは中々厳しく、しかも結構建築コストは高めに設定されているためか、最初の一軒までが中々遠い。変にカードを手札に残そうとすると手札の管理がめちゃキツイ。始めは手札が建築ごとに全部なくなるぐらいのイメージで豪快に進めたほうが楽。
  • その分、建物が揃ってきた後半のスピード感はかなりのもの。ゲーム終了は10枚建築がトリガーとなるのですが、5枚ぐらいからは毎ターン1枚ぐらいの感覚で建築が進むので、そこからは一気に終わります。前半後半の楽さが激しい。

 

  • カードの中には「ランドマーク」と呼ばれる特別なカードも公開されており、建築時にこちらのカードを選んでも良い。コストはバカ高いが、その分得点効率はめちゃ高いので、これらを1枚ぐらい建設できるように目指すのが基本的な戦略となります。

 ファンシーな見た目に反して意外とヘビーな手ごたえ。カードゲームなのに中量級位の重さがあるので、意外とゲーマー向け。これ効率よい建築が分かってきたらかなり面白くなると思う。