ファミコン時代のナムコ(ナムコットブランド)ゲームがゲーム無いゲームとして遊べるという一部世代狙い撃ちの「ナムコットコレクション」。ナムコのクラシック系ゲームはいくつかあったけど、大抵はアーケードの奴だったので、このファミコンゲームの復刻というのはかなり嬉しい。
- 当初の配信ミスにより、しばらくソフト配信が停止されるという事態もありましたが今は普通に買えるようになりました。結構長かったな…。
ということで、「ナムコットコレクション」で遊べるゲームからいくつかレビューしてみようと思います。今回は「ドラゴンスピリッツ 新たなる伝説」。
ナムコのアーケードゲーム「ドラゴンスピリッツ」の移植版…というかよくあったオリジナル要素を追加しまくった、FC版特有の無茶移植版といったところでしょうか。
- 一応設定的にはアーケード版の続編的扱い。
この飛び立つシーン今見てもカッコいい。
ゲーム内容としては対空と対地を打ち分けて進む「ゼビウス」タイプのシューティング。主人公がドラゴンでファンタジー世界が舞台という、シューティングでもなかなか珍しい展開ですが、起伏のあるステージ、ノリが良く雰囲気に合った音楽などは今遊んでも凄まじいセンスの塊で痺れる出来。
- ライフゲージ制ではありますが、敵の攻撃はかなり激しく、特に地上の敵は画面に残っているとこちらを攻撃し続けて来るため「やられる前にやる」が基本となる、当時としてはスタンダードな「覚えゲー」タイプのシューティングで、中々に歯ごたえがある難易度。
- とはいえナムコットコレクション版だと連射ボタンがあるため、難易度は元のFC版に比べるとだいぶ楽になっています。巻き戻しやセーブ機能などもあり、昔クリアできなかったという人にもオススメ。
- それでも難易度が難しい場合はオープニングでボスにわざと負けると難易度がより下がった「ゴールドドラゴン編」に進めます。こちらは本編のシリアスなストーリが台無しのギャグシナリオとなっています。
↑ゴールドは終始こんなノリ(好みだからという理由でヒロインを攫う魔王って…)。最後の落ちまでヒドイ。
このゲーム最大の敵は地形で、ダメージ判定があるうえに攻撃を吸収される箇所を、敵の猛攻に耐えながら避けて進む、という展開が多くてそこだけはマジで厳しい。敵側の攻撃は壁をすり抜けて来るから不公平感もヒドイw
- この地形戦があるため、スピードアップは結構地雷パワーアップになりがち。よりによってこういう地形が狭いマップに限ってやたら出て来る印象があります。
- 逆に当たり判定が小さくなる「縮小化」や、ダメージを受けなくなる「無敵」などを引くとかなり楽になるので、このあたりが出るかどうかで結構変わります。ナムコットコレクション版だと巻き戻しでアイテム吟味もある程度可能っぽいので、ある程度粘るのもアリかも。
道中難易度に比べるとボスは弱めな印象。これはむしろ超カッコいいボス戦BGMを楽しんでくれというナムコからの粋な計らいとみるべきでしょうw
- 3面ボスや8面ボスのように初見だと対処法が分かりにくい奴もいますが、道中がかなり厳しいので相対的に楽に感じる。
エンディング。魔王を倒してヒロイン(主人公妹)を助け出すという王道ストーリーがむしろ今やると新鮮に感じられる。
ファミコン版の裏ワザとして、エンディングでセレクト20回押すとスカートがめくれます。この裏技ちゃんと残っているんですね(まぁ、むちゃくちゃ有名な奴ですのでなかったらガッカリしていたと思いますが)。
というわけで、アーケードとは結構別物ながら、シューティング部分の面白さや痺れるBGMなどは健在で、その上でのファミコンアレンジが非常にいい感じ。今遊んでも名作と感じられるシューティングゲームです。