シティーハンターが突如なぜかフランスで実写映画化したということで遅ればせながら見てきました。
- 突如アニメ映画化したり、今年はシティーハンター復活の年なんでしょうか。
映画『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』公式サイト
↑この本気度の高さよ
配給会社が「アルバトロス」ということで若干の不安がありましたが、それをやすやすと突き抜けた出来。これ完全にシティーハンターだよw
あまりにそのまま原作から持ってきたのかってレベルに違和感がない展開で、シナリオは素晴らしい。スゴイ原作書下ろしエピソードっぽさがある。
- まずキャストが完璧。ニッキー・ラーソンはもう完璧に冴羽リョウそのものだったり、香や海坊主といった他のレギュラー陣もほとんどイメージを崩さず、行動がまんま漫画版そのもの。特筆すべきは槇村の完璧な再現度でマジで漫画から抜け出してきたレベル。これフランス映画だったということを忘れる。出番少ないのに何でこんなに力はいっているんだw
- あと声優陣。リョウと香の声優がそれぞれ山寺宏一、沢城みゆきとなっているんですが、全然違和感ありません。山ちゃんは完全にリョウそのものだし、みゆきちの方に至っては最後のキャストが出るまで伊倉一恵っぽ過ぎて分からなかった。リョウと香以外のレギュラーはアニメ版そのもののキャストで、特に冴子は見た目に結構違うのにこの声のおかげで完全に冴子と認識できるw
- ちゃんと神谷明も開始数秒でゲスト役として出てくるので旧作ファンも安心。というか「モッコリー」って名前ずるいだろw
- シナリオ展開も「惚れ薬の香水」を軸に、リョウと香の関係をしっかり描いていてすごくシティーハンターにありそうな内容で違和感0(特に香側からのリョウへのアプローチの下りとか)。くだらない下ネタ展開や、下品になりすぎない(わりとギリギリ気味だが)エロ、そしてオリジナルキャラクターの「うっかり事件に巻き込まれたオッサン」と「うっかり事件に巻き込まれたウザい兄ちゃん」たちのブラックな笑いを最後まできっちり盛り込んでくる。
- アクションシーンもアクションシーンでカッコよく、特に中盤の「リョウの視点から見る殺陣」のシーンはこの手のアクションではあまり見られないタイプ。終盤のド派手な打ち合い、ラストシーンの拳銃による狙撃シーン(一か所を連続で打ち抜いていくアレ)と実にシティーハンターらしいまとまり方。しれっと「ユニオンテオーペ」といったワードも出てきたりと、マジでこの監督シティーハンター大好きだな。原作再現度に愛を感じる。
- あえて原作視点から言えば、ミニクーバーが出てくるシーンが少ないこと(終盤のカーアクションシーンは別の車)と、海坊主の活躍シーンが少な目なことあたりかな。
とりあえず、日本の漫画なのに日本の映画界よりもはるかに原作愛と完成度がずば抜けた作品。マジで日本の映画は少しこの映画を見習わないといかんのだろうか。