なんか月一ぐらいのペースになってしまったボードゲームレビュー。
今回のゲームは「王位継承(KingUp)」。ドイツ語版で「Viva il Re」というタイトルの方が検索に引っかかりやすいシンプルなタイトルです。
タイトルがシンプルならばゲーム内容もいたってシンプル。
ゲームに使用するのは「城」のボードと、13人の候補者コマ。この候補者コマを王位に導くのがプレイヤーの役割です。
↑13人の王位継承候補が城のボードに並んだところ。
- 王位継承者コマは全部で13個(人)。どうみてもただのオバサンや、一兵士なんかも混じっているのはご愛嬌w
ターン開始時に、この13人の王位継承者のうち6人の候補が書かれたカードを引く。これらのカードに書かれた候補者を、なるべく城の上層までもっていき最終的に国王に、というのがゲームの基本的な目的となる。
ゲーム開始時、スタートプレイヤーから順に候補者コマ1つを1点(二層)、2点(三層)、3点(四層)の任意の場所に配置していきます。
一つの階層に入ることのできるコマは四つまでなので、その制約にかからないようにコマを配置していきます。こうしてコマを配置していき、最後に残った一コマを0点(一層)の場所に配置したら、そこから各プレイヤーの手番が始まります。
手番にできることは「盤上のどれか候補者のコマ一つを一階層上に上げる」というこのアクションのみ。コマの階層を下げることはできず、パスもないため前進あるのみ。
こうして候補者たちのランクを上げていき、どれかのコマが一番上の階(10点の7階層目)に到達した時点で「王位継承の判定」を行います。
↑一番上に到達したところ。でもまだ王位継承とはならない。
王位継承の判定は、各プレイヤーごとに最初に配られた判定カードを使用して行います。「賛成」カードと「反対」カードがあり、このどちらかのカードを選んで伏せて出し、一斉に公開を行います。
↑左が「賛成」右が「反対」。
プレイヤー全員が「賛成」カードを出していた場合は王位継承に成功となりますが、誰かひとりでも「反対」カードを出していた場合には王位継承に失敗となり、その時点で王座に到達していた候補者コマは破棄されます(厳しいw)。
- 「賛成」カードは何度でも使用できますが、「反対」カードは使い捨て。「反対」カードは最初に3枚配られるので、このカードをどのタイミングで出していくかがポイント。
こうして候補者を上層へと繰り上げつつ、最終的に誰かが王位継承に成功したところでラウンド終了となり、その時点で地震が担当している各候補者コマの位置ボーナスが点数をして入ります。これを3ラウンド行い、最も点数の高いプレイヤーの勝利となります。
基本的には自分の担当候補を隠しつつ、うまいところ王座に祭り上げるゲームのように見えますが、それ以上にいかにしてほかのプレイヤーが担当している(と思われる)候補者コマを王座に上げ、かつ王位継承を否決して抹殺していくかを図る展開が多いですw
- 本当に次々と候補者が脱落していくため、王座に駆け上がった候補者たちが次々と脱落していく展開になるため「これ王位継承じゃなくて処刑台じゃないか?」という印象がw
もっとも担当候補者が6名もいるためそこまでどうしようもない展開になることもあまりなく、シンプルなルールと駆け引き要素からかなりわかりやすく盛り上がることができるゲームです。どちらかといえばパーティゲーム寄りの、よくまとまった良作です。
- ちなみにドイツ語版(「Viva il Re」)だと、コマが立体で角度によっては見づらかったので、こちらの英語版のコマの方がプレイしやすいかも。