Vorpals(ヴォーパルス)のカード評価(建物カード編)

 というわけで先日レビューしたVorpals(ヴォーパルス)の建物カード全7種について、私なりの独断と偏見でカード評価なんぞ行ってみたいと思う。

  • 評価は1〜5の5段階評価。数値が高いほど高評価です。なお、細かいカード効果とかは現物を見るなりしてください(丸投げ)。
  • 城下町(評価:4)
    • レベル1が「木材+1・食糧+1」、レベル2が「鉱石+1」というシンプルかつベストの建物。安定して資源が出ることで、次ターン以降につなげられるため、とりあえず困ったらこのカードを取っておけば大体何とかなりますw
    • 建築コストがレベル1では「木材1」、レベル2で「木材2」と、木材しか使用しないという点も、即座にレベル2にしやすいという点でほかの建物と比べて使いやすい。第一ターンに「開闢の巨人」を配置していれば即レベル2で取ることが出来る。地味なコンボだが覚えておくと戦略が広がると思われる。
  • 宝物庫(評価:1〜3)
    • レベル1が「鉱石+1」、レベル2が「戦争フェイズ終了時、鉱石×2点を得る」という効果。得点効率こそ高そうだが、肝心の功績を生み出すカードがこれを含めて4種類しかなく(「城下町」「宝物庫」「冒険家」「鉱夫」)、大量に鉱石を生み出すことがとかく難しいのがネック。評価がやたら変動しているのもそのためで、実質「冒険家」が引けるかどうかでこのカードの価値が変わるといっても過言ではない。
    • 複数の鉱石を生み出す冒険家を引いても、さらにそこからコンボ要員のカード(爆発力を高める「時計職人」や、長生きさせる「癒し手」あたり)も併せてピックせねばならず…と、宝物庫を有効活用するハードルは高い。
    • なんどか試してみたが、どう頑張ってもほかの建物のほうが効率よかったw だれかうまい使い方を教えてください。
  • 兵舎(評価:2)
    • レベル1が「兵力+2」、レベル2が「戦争で勝利するごとに2点を得る」と自分自身の効果でコンボが決まっている分かりやすいカード。ただ、戦争の結果そのものが不確定要素が強く、割と活かせないことも多いので個人的にはあまり使わないカードのひとつ。
    • 何気に建設コストもレベル1の「木材1」はともかくレベル2の「木材1・鉱石1」という点が厳しく、普通にプレイしているとレベル2に上げられるのが第二ターン時。なので、結果として第三〜四ターンでしか使用できず、その場合は最大8点まで(実際はもっと下げることが多い)にしかならない。後述の「祝宴」「霊廟」「空中庭園」と比較してもそれほど得点効率が良いわけでもないのがつらい。
  • 祝宴(評価:4)
    • レベル1が「食糧生産分収入を得る」で、レベル2が「戦争フェイズ終了時、食糧生産×1点を得る」とどちらも食糧絡みの建物。第一版ではそこまで使える建物でもなかったが、第二版で「空中庭園」が追加されたためかなり恩恵を受けやすくなった。
    • 建築コストがレベル1で「食糧1」、レベル2で「食糧1・木材1」という比較的満たしやすい条件のため第一ターンから十分に狙えることも大きく、加えて食糧を生産するカードは比較的多いため、ある程度固めて食糧を得られるユニットを確保していくとかなり点が稼げる。
    • ユニットカードだと、食糧をかき集める展開上、やはり「ワーム」との相性の良さがあげられるほか、1ターン目は戦力、2ターン目には食糧+2になる「ベヒモス」が使いやすくなる。また、後述の「空中庭園」との相性の良さも挙げられる。
  • 聖堂(評価:3)
    • レベル1が「収入+2」、レベル2が「戦争フェイズ終了時に2点得る」というシンプルな効果。コンボ要員として使うことも難しく、得点そのものも固定点のため爆発力がない(安定はしているが)という微妙な建物。
    • ではなんでそんな建物が評価3なのかといえば、この建物のみ建設コストが特殊になっているため。レベル1が「鉱石1、または金2」、レベル2が「鉱石2、または金4」と、全建物の中で唯一お金だけで建設が可能となっている。このため、最後のほうでお金が余ったらついでに建てることで、建物点3点が得られる、という大きな利点がある。たぶん全建物の中で最も能力が期待されないで建てられる建物ではないだろうか?
    • 一応、第二版以降で加わった「トロール」とは相性がいい。「トロール」自体があんまり使われないけど…。
  • 霊廟(評価:2〜5)
    • 第二版からの追加カード。レベル1が「ユニットが経年で取り除かれたとき、経年カウンター×1金」、レベル2が「戦争フェイズ終了時、経年カウンター×1点を得る」となかなかトリッキーな効果を持つ。
    • 評価がやたら変動しているのはこのカード明らかにコンボを組むことを前提としたカードのため、ユニットカードのドラフト時に回ってきたカードによってその効果がかなり左右されるため。コンボが決まればとことん強いが、決まらない場合は妙に緩慢とした得点手段でしかない。
    • コンボはいくつか考えられますが、やはり「腐敗の王」「時計職人」といった経年カウンターを置くユニットとの相性の良さがあげられる。また出したターンに得点と金になる「古参兵」や、反対に長生きによって得点を叩きだす「ツリーフォーク」や「癒し手」など、シナジーを得られるカードが多いのも良いところ。
    • しかし何と言ってもこのカードが輝くのはカウンターがたっぷり乗った「トーテム像」と組み合わせたとき。破壊されないトーテム像が毎ターン得点を叩きだすという鬼畜コンボで、ゲーム終了までに20点近く稼ぎ出すこともある。ほかのユニットに置かれる経年カウンターの得点を考えると、戦争で一度も勝たずに勝利することさえできてしまう。もはやわけがわからないw
    • その分、建設コストはレベル1、2ともに「木材1・鉱石1」と厳しく、レベル2に即座に上げるのは難しい。一ターン目で城下町をレベル2まで上げて、二ターン目建設と同時にレベル2を目指すなどの工夫が必要になるだろう。苦労は多いが、それだけの見返りはあるカードだと思う。
  • 空中庭園(評価:2〜5)
    • これまた第二版からの追加カード。レベル1が「食糧+2」、レベル2が「戦争フェイズ終了時、木材の生産数×1点を得る」という、レベル1と2がさっぱり噛み合っていない能力を持っている。
    • 普通に使えば対して役に立つ能力でもないのでこれまたコンボ要因として使用すべきカードだが、なんといっても「ワーム」との組み合わせが白眉だろう。第一版では安定して食糧を供給する手段がなかったのでそこまで強いわけではなかったワームがこのカードのおかげでお手軽簡単な強ユニットに早変わりした。空中庭園があるだけでも配置2金の戦闘力6と、配置3金で戦闘力7のドラゴンに匹敵(制限がない分ドラゴンより使いやすい)し、食糧を出すユニットが1体いればあっさり上回ってしまう。
    • 「ワーム」ほどではないが、食糧を必要とする「べヒモス」、「ゴブリン」、「料理人」あたりがかなり使いやすくなり、また建物でも「祝宴」のレベル2と合わせて食糧祭りが可能(ワームも組み合わせると訳の分からない戦闘力と得点能力が得られることに…)。
    • レベル2は正直あって無いようなもの。建設コストも「木材1・鉱石1」と建てづらいし。ただ第四ターンでの後押しなどには使える。

 うーん、こうしてみると、たった建物二つが追加されただけで、結構第一版時点とはバランスが変わっているものだな…。
 ユニットの評価についてはまた後日。