最近プレイしたゲーム(10):カイロ

 さてようやくこのコラムも10回目。今回は見た目と内容のギャップが果てしなく激しい「カイロ」を紹介するぞ。


↑一見してまっとうなボードゲームに見えるが・・・?

 カイロ、というタイトルだけあり、ナイル川流域でのピラミッド建設をモチーフにしたゲームです。
 テーマとボードだけ見るとごくまっとうなボードゲームっぽいのですが、実はこいつの実態はそんな印象を一発で吹き飛ばす「バカゲー」だったりしますw

  • 各プレイヤーは好きな色の船と資材(小さい資材多数と大きい資材1つ、サイコロ資材1つ)を選んでゲーム開始。
  • サイコロをひとつ振って、出た目の数だけ自分の船をナイル川にそって移動します。
    • 移動の注意点としては、同一のマスにふたつの船を置く事は出来ません。そのため、止まろうとしたマスにすでに他のプレイヤーの船がいる場合、その一つ先に止まる事になります。
    • また、ナイル川には「行き」と「帰り」があり、それぞれでマス目の数が違う事も後々重要です。

 さて、移動が終わると「資材の配置」となります。ここがこのゲームの一番のポイント。
 ボード上、ナイル川の両脇の部分にはピラミッド建設予定地があり、ココに資材を配置する事で点数となります。そして、その配置方法とは・・・。
 「船のコマの上に資材を置き、建設予定地に向かって指で弾いて入れる」!
 そう、これは一見真面目なボードゲームのフリをした、アクションゲームだったりするのです。

  • ルールのインスト中、大概の人はここで一度ずっこけるらしいw そりゃそうだ。
  • 資材の配置の際は、小さな資材を3回飛ばす、大きい資材かサイコロ資材を1つ飛ばす、のどれかを選択できる。
    • 建設予定地はそのサイズによって得点が異なる(当然、小さかったりボードの端にあるモノほど高い)。その建設予定地に一番多くの資材を入れたプレイヤーは額面どおりの点数を、二番目に多いプレイヤーはその半分の得点となる(それ以外のプレイヤーは貰えない)。
    • 大きい資材は3個分、サイコロ資材はサイコロの目の数だけ資材があると見なして計算する。
  • どの指を使って資材を弾くかは移動時のサイコロの目によって決まる。1だと親指、2だと人差し指・・・といった具合。6が出た場合はどの指でも良い。
    • 人差し指とかならともかく、薬指や小指はかなり難しいw
  • 資材を他のプレイヤーの資材にぶつけて、建設予定地から弾き出すのもアリ・・・というか基本戦術となる。お陰でいっこうにピラミッド建設地に資材が溜まらない、と言った事になりがちw
  • 建設予定地からあふれた資材は回収も出来る。ただし回収できるのはナイル川の「帰り道」の場合のみ。
    • ボードから落ちた資材はゲームから取り除かれるため回収も出来なくなる。当然、コレを狙ってはじき出す戦術も成り立つw

 指で弾く、という単純ながらもどの指で弾くか分からないという偶然性がとても面白く、始終ワイワイ騒ぎながら遊ぶ事が出来る傑作ゲーム。
ただ、ある程度広い場所でやらないと、思わぬところに資材コマが吹っ飛んでいきますw 力の入れすぎにはご用心。