WiiU「レゴシティ アンダーカバー」レビュー

 前回レビューのピクミン3に続くWiiUソフト「レゴシティアンダーカバー」のレビューです。

 このゲームは「ニンテンドーダイレクト」でちょくちょく紹介されていたのでなにげに注目していたのですが、よりによって発売日が「逆転裁判5」「ドラゴンズクラウン」の注目ソフトとかぶっていた為、どうするか迷いましたが、結局こちらを購入。
 そして、いざプレイしてみたらその判断は間違っていなかったと断言できる名作でした。


 すべてがレゴでできた街「レゴシティ」を舞台に犯罪者「レックス・ヒューリー」を追って主人公である警察官「チェイス・マケイン」を操って
 で、このレゴシティ、とにかく広い! いわゆる「オープンワールド系ゲーム」なのですが、凄まじいばかりに広大なマップに、メインストーリーのみならずあらゆるお遊び要素、サブイベントがこれでもかとぎっしり詰め込まれています。

  • ただしその広すぎるマップの代償としてか、ゲーム開始時(あるいはメインチャプター進行時)にかなり長いロード時間が挟まります(2〜3分ぐらい?)。ただ、そのロードが終了すると以後は広大なマップ内をロードなしで探索できるため、我慢できないほどでもないですが。

 プレイヤーは前述のとおり警察官「チェイス・マケイン」を操作してレックス・ヒューリーを追いかけていくのがメインとなりますが、そのプレイはかなり自由というかフリーダム。捜査であることをいいことにかなり無茶苦茶なことも出来ます。街中を走っている車を(捜査協力の名のもとに)奪ったり、ビルをよじ登ったりはまだ序の口。コンテナや家のドアをバールで破壊して侵入したり、ATMを破壊したり、どう考えてもそれは潜入捜査に関係ないだろってことも出来ますw

  • このゲームには「ゴールドブロック」なるものがあり、こいつはイベントクリアごとに獲得できる「実績システム」のようなものなのですが、全部で450個もあり、メインストーリーだけでなく街中の至る所にあるミニイベントをクリアするごとに増えていきます。このためメイン進行の傍らついつい街中を探索したくなること請け合い。
    • ただ、メインストーリーをある程度すすめることで使える「職業」アクションが増えていき、これらの追加アクションを使わないとクリアできないイベントも多いのでまずはメインストーリーを進めておくのがオススメ。特に「泥棒」と「鉱山労働者」で行える追加アクションがけっこう重要。
  • とにかく町は広いので、基本的には乗り物を使った移動がメインとなります。乗り物はパトカーや一般車、トラックやタンクローリーといった作業者、スポーツカーにバイク、はてはセグウェイなど微妙なものまでとにかく多数。ほかにも電車、フェリー、ヘリポートなどがあり、これらを駆使して移動しないとマップの移動だけでも一苦労・・・というか車を使ってもなお広いですw
    • 意外とわかりにくいのが「乗り物呼び出し」のときに選択できる乗り物の増やし方。イベントを進めていくと様々な乗り物のアンロックが解けていくのですが、その後警察署の地下に行って乗り物を購入する必要があります。これは変装用の衣装や赤ブロック・黄ブロックといった各種オプション項目も同様。
  • アクションは、この世界がレゴでできていることを活かした派手なものが多く、壁のとっかかりを使ってビルをよじ登ったり、その場のものを殴って壊し、バラバラのレゴブロックにしたのち別のものに組み替えたりなど多彩、それでいてかなり簡単な操作。アクションのチュートリアルも頻繁に(かつゲームプレイを妨げない形で)挟まるので、どうしていいか分からなくなることもほとんどない新設設計。
  • 街中の至る所にある「スーパービルド」は、手持ちのレゴブロックを使って巨大な建造物を建てることが出来るポイントになっていて、これまたかなりの数がある(65か所?)ため、これを探して組み立てるのも面白い。これを大量に作ろうと思ったらそれなりにブロックが必要なため、街中のスーパーブロック(1000、10000個分のブロックになる)を探す必要も出て、これまた探索意欲を盛り上げてくれる。ストーリー上必要なスーパービルドの周りには、かならずこのスーパーブロックが配置されているので詰まることもない。

 メインストーリーも、ノリが完全にアメリカコメディドラマのノリ。ほかにも随所に無茶苦茶大量の映画パロが混じっていたりと、これ子供向けに見せかけたおっさん向けのゲームじゃないかなw 子供にはわからんパロが多いぞ。

  • 個人的に良い演出だと思ったのが「通信」の演出。主人公チェイスの声がTVから聞こえ、それに対する通信側の声がタブコンから聞こえるという単純なものだが、これがうまい具合に通信している感を盛り上げてくれる。かなり良い演出効果だと思う。
  • セリフは完全日本語訳されているのだが、相当苦心して翻訳されているのが見て取れ、今のところ不自然な会話や演出などは皆無。アメリカの言葉遊び的ジョークもかなりうまいところ翻訳されているのがさり気に凄いw 任天堂の本気が見えました。

 全体的にとにかく親切でサクサク進め、わき道にそれてサブイベントで遊んだり、探索したりと幅広く楽しめる。WiiUを持っていてこれを買わないのはある意味間違っていると断言できますねw