最近プレイしたゲーム(33):世界の七不思議 指導者たち

 本日のレビューは、つい先日発売された「世界の七不思議」の拡張セット、「世界の七不思議 指導者たち」。
 いちおう発売日に即購入していたのですが、なかなかプレイできずようやく遊ぶことが出来ました。

 元の七不思議との大きな違いは「リーダーカード」というカテゴリーが追加されていること。


↑リーダーカード。第一文明のプレイ前にドラフトして4枚手札にする。

 このカードは第一文明開始前にプレイヤーに4枚配られ、そこからドラフトを行い、最終的に4枚のリーダーカードが手札となります。
 リーダーカードは、文明の開始前に1枚場に出すことが出来、以後はそのカードの効果を得るようになる。

  • リーダーカードを使うルールだと、最初に6金持ってのスタートとなる。リーダーカードはそのすべてがお金を払って出す(雇うというイメージだと思う)ためこれを忘れるとゲームにならなくなる。気を付けよう(一回やったw)。
  • なお、通常のカードを出す時と同様、捨ててお金に換えたり、ピラミッドの建設に使うこともできる。人柱みたいだがw


↑リーダーカードを出したところ。基本的に1プレイ中に3枚まで出せる。

 リーダーカードは実在の人物がモデルとなったもので、どいつもこいつもおおむね強力な効果を持っていて(後述)、これによってこれまでとは大きく違った戦略が必要となります。

  • たまに「誰だこいつ?」的なキャラがいるのはご愛嬌。まぁ、大体は有名な人物ばかりなので問題ないと思う。ちょっとローマ系の人物が多いかな?

 

↑こちらが新文明の「ローマ」。八不思議になっているけど気にしてはいけないw

 そして、新たな文明として用意された「ローマ」は、このリーダーカードを最大限に生かす能力をもった文明で、

  • 写真にあるB面の能力は特にそれが顕著。初期資源がない代わり、リーダーを2金安く出すことが出来(両隣も1金安くなるが)、さらに1段階目でリーダーカードを追加で4枚獲得、2段階と3段階目を完成させれば新たにリーダーを1枚出すことが出来るため、この文明に限り最大5枚までリーダーを出すことが出来ることになる。
  • A面B面ともに初期資源がないことなどからかなり癖が強く博打性の高い文明だがハマるとすさまじい点数をたたき出せる。拡張でプレイするならばぜひ一度試してもらいたい文明だ(まぁ引けるとは限りませんがw)。

 さて、実際にプレイしてみたのですがリーダーの効果はかなり強いものが多く、本当にトレードの状況がこれまでとは激変します。

  • リーダーはおおむね「通常のカードにもあるタイプのもの」「特定のカードを出す際のコストが安くなるもの」「特定の条件でお金がもらえるもの」「特殊な効果を持つもの」などがある。リーダーカードによってはコンボとなるカードも存在し、うまく使うと通常ではありえない得点をたたき出すこともできる。
    • たとえば「アルキメデス」は4金で出すことが出来るカードで、効果は「緑色(技術系)のカードを出す際、必要となる資源が1つ減る」というもの。これはかなり極悪な強さを発揮し、技術系を集めるプレイでは猛威を振るう。これを第一文明前に出した場合、第一文明の技術系カードはすべてコストは資源ひとつのため、全部無料で建てられてしまう。
    • コンボとなるカードだと、たとえば「クセノポン(効果:黄色(商業系)のカードを出すと、2金もらえる)」を出しつつ、「ウァロ(効果:黄色(商業系)カード1枚につき1点)」や「ミダス王(効果:3金で追加1点を得る)」につなげた場合、商業系カードを出して大量の金貨を集めつつ得点を得ることが出来る(実際にこのコンボを実施したところ、お金の得点だけで20点を超えるという通常プレイではありえない事態にw)。
    • 単品でも強力なカードとしては「ラムセス二世(効果:紫色(ギルド)を無料で建てられる)」や「トミュリス(効果:敗戦時の-1点トークンを受け取らずに勝利したプレイヤーに渡す)」、「ハトシェプス(効果:隣の年から資源を購入した場合、銀行から1金貰う)」あたりはもうシャレになってないw これは単体でゲーム性が変わるカードだ。
      • とりわけラムセス二世はルールブレイカー級で、これのおかげで第三文明にギルド5件建築を成し遂げるという訳の分からない事態に。うまい具合にコンボが組める「ヒラム(効果:紫色(ギルド)カード1枚につき2点)」も併せて出すと、えらいことになった。

 通常のプレイでは大体最終特典ラインは50半ばぐらいが勝利ラインになるのですが、この拡張を入れると一気に70〜80点台まで跳ね上がることもあり、かなり白熱した展開となります。これまでではありえなかった勝利戦術なども生まれ(上記のお金で勝つプレイとか)、これまでと違った新鮮さもあるかなりの良拡張でしょう。

  • 若干大味というか、強すぎるリーダーカードがないわけでもないですが(上記のラムセス二世とか)、バランスが取れないほどでもないため、まだそれほど問題もなさそうです。
  • 難点としては新たなタイプのアイコンが多いので、最初のうちはルールブック首っ引きになってしまうこと。これも慣れれば大丈夫になるんだろうけど。

 これまでに何度もプレイしてきた七不思議ですが、この拡張を入れてプレイしてみたところ思いのほか新鮮にプレイできた。思わず4回ぐらい連続で遊んでしまったりw 七不思議に慣れてきたプレイヤーにはお勧めの拡張セット。ぜひプレイしてみてください。