ゲーム感想年表 2010年上半期分

 明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
 いや、まさかこのブログが二年も持つとは思いませんでしたよ。その間延々ゲームの話題(+ボードゲームの話題)ばかりですが。まるで成長していない・・・。

 というわけで、昨年をまとめて振り返るゲーム感想。2010年度発売の新作ゲームの中から、私が実際にプレイしたソフトについて、発売日順にちょっとずつコメントを交えながら紹介しつつ、最終的に2010年のベストを決めたいと思います。

  • 各ソフトの発売月順に並べてあります。寸評のほか、オススメ度(☆〜☆☆☆☆☆の5段階)つき。オススメ度は面白さだけでなく、誰にでも進められるゲームかどうかも考慮しています。あらかじめご了承ください。
  • 今回は上半期(1〜6月)までに発売されたゲームについて取り上げています。下半期分と同時に今年のベスト発表させて頂きます。


■1月。まだ去年暮れに購入したゲームが多かったのでこの月は1本だけ。

  • ドラゴンクエスト6 幻の大地[DS]
    • ようやく発売された初リメイク作品。正直DSで4、5リメイクのあとに9が出たので、正直もう出ないんじゃないかと諦めかけていた。こうしてきちんと出るとかなり感慨深い。
    • 見た目とかはほぼSFC版のままだが、モンスターが仲間に出来ないなど一部仕様が変わっている。そのため、世間では結構賛否両論な感じだが、個人的には「ランプの魔王」ぐらいしか使わなかったので別に気にならなかった。むしろ会話システムが導入されたため、SFC版ではイマイチ分からなかったキャラクターやストーリーが、ぐっとつかみやすくなった(特に顔グラフィックも獲得したアモスがw)。ただストーリーはイマイチ分かりにくいところも含めてSFC版から補完されていないのが残念かも。
    • それ以外のシステムは良くも悪くもSFC版まんま。戦闘バランスはSFC版より若干簡単になっていて、そのせいかマダンテのダメージが下がったりしているけど。職業システムはほとんどそのままなので、転職できるようになったら即魔法使いに転職→メラミ取得とかの流れも概ねそのまんまw 後半熟練度上げが面倒くさくなるところもそのまんま。
      • やっぱり6の職業システムは熟練度上げが面倒くさいと言う意味では失敗だったんだろうなぁ・・・。ここは思い切って9の転職形式に変更するとかチャレンジして欲しかった。まぁ、このシステムこそが6の要と言えばそうなんですが・・・。
    • オススメ度は☆☆☆。ドラクエとしては目立たなかった作品だけに、こうしてリメイクが日の目を見れたことを素直に喜びたい。次は7がリメイクされないかな・・・(アレも賛否あるゲームだが)。


■2月。正直今年の中でもトップクラスの激戦区だったのではないかと思われる月。この月は3本。

  • エンド オブ エタニティ[XBOX360]
    • なんというか、個人的な感想としては「日本のRPGを研究して、そこから悪いところ『だけ』を徹底的に抽出したゲーム」といった感触。とにかくテンポの悪さやシステムの無駄な難解さばかりが目に付いた作品。
    • ストーリーはムービーで展開するため間延びし、等身などがリアルなだけに違和感のあるキャラクターの挙動や動作(銃を撃ちながら味方の後ろを通る等々)。見た目とは裏腹にアニメチックなイベント、難解かつ分かりにくい戦闘システム(しかも分かるようになっても正直面白いシステムではない)、確認が面倒なチュートリアルなど。プレイしていて「あ、これは合わない」とココまで思ったゲームは最近久しぶりだ。
    • 正直、これ「一般人に受けないRPGを作ろう」という志で作られていないか? と問いたくなった一品。PS2以降やたらに増えた「凄いCGと難解なシステムを駆使してハッタリをかますRPG」の行き着く先はココではないかとさえ感じました。
      • そう言う意味では、一昨年の「スターオーシャン4」もそうなんですが、あちらは戦闘そのものは分かりやすかったことと、ムービーを飛ばした時にあらすじが表示される分、かなりマシだと思う。
    • オススメ度は☆。合わない人にはとことん会わない(一部に熱狂的に受けそうではあるが)ので、遊ぶ際には覚悟が必要かと。少なくとも私は駄目でした。
  • 斬撃のレギンレイヴ [Wii]
    • 正直言ってこのゲーム、不満点は枚挙に暇有りません。上空の的が多くなると画面が異様に見づらいとか、処理オチ激しすぎとか、槍が狙い定まらないかとか、協力プレイの仕様は正直どうなんだとか、山のようにツッコミどころあります。あるんですが、それでも遊んでいて凄い楽しいという不思議なソフト。
    • ゲームの内容はいつものサンドロック節全開。こちらは神が味方なのにいちいち戦闘が絶望的で、とくに像(アウズンブラ)やら戦艦(ナグルファル)あたりに始めてあった時は呆気にとられて逆に笑えますw なんというEDF臭。
    • Wiiモーションプラスを使い、直感的に敵をざくざく切り刻めるのはそれだけで楽しい。というか、私が当初wiiに期待していたのはこういうゲームだった。その夢が遂に現実となった一品。ただあまり熱中しすぎるとプレイ後腕が筋肉痛になります(無駄に力入れすぎ)。このゲームはコントローラーでも出来るが、なるべくモーションプラス着用でプレイすることをオススメする。でないとゲームの魅力が半減する。
    • また、地味に評価ポイントなのが演出。EDFでもそうだったがゲーム中、戦場のそこかしこにいるNPC達が延々しゃべっている。戦場の変化を知らせてくれたり、あるいは単に雄叫びや悲鳴だったりするが、これにより戦場の臨場感が格段に増している良演出。よくゲームにボイスを入れるゲームはあるが、これほどボイスであることを活かした演出もなかなかあるまい*1
    • 不満点が山のようにあると書きましたが、その中でも正直面倒くさいと思ったのがダッシュの仕様。せめてもうちょっと主人公達の移動速度が速ければ問題ないのだが、ゲーム中は延々ダッシュして進まなければならないこともしばしば。しかも結構暴発しやすいし。これだけは何とかして欲しかった。
    • ただ、有り余る不満点を置いてもこのゲームがもつ本質的な面白さに変わりなし。Wiiを持っている人で「CERO:D」でも問題のない(若干のグロ表現に抵抗ない)人はまず買うべき。
    • 個人的には☆☆☆☆☆ぐらいですが、レーティングが「CERO:D」であるだけの過激な表現(とにかく血が良く出る)もあるので、耐性のない方にはオススメできない。よって☆☆☆ということで。
  • 風来のシレン4 神の瞳と悪魔のヘソ(DS)
    • 正直、3の事や、その南国風というコレまでにない世界観もあって最初は不安でしたが、実際ふたを開けてみれば実にシレン
    • プレイ日記に言いたいことは大体書いたが、ダンジョンの仕様などがシレン1に近く、シナリオの長さもちょうど良い懐かしささえ漂うシレンだった。新アイテムや新システムもそれなりにまとまっていて、バランスも破綻していない傑作。というか3の時もコレを出していれば・・・。
    • 後、これ自身は非の打ち所のないシレンなのですが、同じ年に5も出しちゃうのは流石にどうなんだろ・・・。こちらはまだ未購入なんだよなぁ。
    • オススメ度は☆☆☆。初心者救済措置も多めで、バランスもそんなにきつくないのでシレン未プレイの人にもお勧め。


■3月。この月の新作は購入無し。レギンレイヴシレン4をずっとプレイしていた記憶が。


■4月。この月も3本。

  • 世界樹の迷宮III(DS)
    • 職業が一新され、装いも新たになった三作目。前作からのストーリー的な繋がりも引き継ぎもないので、新規プレイヤーも安心。
    • 個人的には2で感じていた不満とかが割と解消されてて好感触。まぁ今回もバグありますが、2ほど深刻じゃないので(クィックオーダーが敵にも効く、ぐらいかヤバイのは)、たぶん普通にプレイしている分には問題ないと思います。
    • 難易度も相変わらずw 序盤の猫とか、鳥とか初見殺しのモンスターもばりばり登場する。しかもストーリーが分岐し、大団円となるエンドはラスボスが極悪名強さ。覚悟を持って挑みましょう。
    • 新職業ですが、わりとどの職業も旧職業の互換のようで意外と違い、さらに他の職業のスキルを使えるようになるサブクラスも含めると育て方はかなり広がるため、パーティにより強い個性が出せるようになった。その分育成が大変ですが。
      • とくにウォリアーとバリスタの二大火力の凶悪さ。スキル選定さえ間違えなければコイツらだけでも後半ボス倒せるぐらい。
      • ファーマーの存在も大きく、コイツらさえいれば資金繰りにはかなり余裕が出る。というかむしろコイツらがいないとかなり大変だろう。旧作におけるレンジャー×5以上の安定感。
    • 去年のエルミナージュIIといいコレと言い、最近はダンジョンRPGの良作がコンスタントに出るようになってファンとしては嬉しい。
    • オススメ度は☆☆☆☆。
  • オビリビオンGAME OF THE YEAR EDITION(XBOX360)
    • 待ちに待った「シヴァリング・アイルズ」入りバージョン。いや、一時はもう出ないんじゃないかと心配でした。
      • 欲を言えば、他の拡張パックも全部入りだとうれしかったのだが。まぁ、流石にそれは無理かw
    • ブログでは特に書いていませんでしたが、実は今年だけでも100時間以上プレイした。旧版と合わせるともう何時間プレイしているんだコレ・・・。
    • 「自由度の高いRPG」。言葉にすればそれだけなのですが、それをこれだけの範囲でやれるゲームはなかなか無いでしょう。とにかく広々とした世界を隅から隅まで歩くだけで発見がありそれが冒険となる*2。日本のストーリー手動のRPGに慣れた身にはとても新鮮に映るゲームだと思いますので、PS3XBOX360を持っている人は是非やれ。*3
    • オススメ度はやっぱり個人的には☆☆☆☆☆なのですが(☆10個でも良いぐらい)、キャラクターの造形とかモロ洋ゲーなので、拒絶反応ある人もいるだろうし、☆☆☆ぐらいで。
  • アイビィ・ザ・キウィ?(DS)
    • なんとなく懐かしい雰囲気のアクションパズルゲーム。マップ内を勝手に走り回るキウィの赤ん坊「アイビィ」を、タッチペンを使ってツタを描きつつゴールまで導く、というシンプルなルールなのですが、これが妙に楽しい。
    • 細かい不満点を上げるならば、間違って描いたツタを一発で消す手段がない(関係のないところにツタを描いて、上限を超えるぐらいしか方法がない)ことと、敵を倒すために体当たりをした時、攻撃が決まらなくて逆に倒されてしまうことが結構あることあたりかな。ゲームの雰囲気や手触り、難易度なども非常に丁寧に作られた佳作。
    • オススメ度は☆☆☆。パズル好きならさらに+☆で。


■5月。特に買いたい物がない月でしたが、突然飛び込んできたあるシリーズの復活に驚いた月でした。

  • メダロットDS クワガタ(DS)
    • すでに「死亡確認」と思われていたメダロットがまさかの新作。いや、このニュース最初に聞いた時は驚いたよ。しかも発売日に買おうとしたらどこでも売り切れていたという二重の驚き。・・・いや、単に新品の入荷が少なかっただけだとは思うけど。
    • システムが細かく変化していてはじめは少し戸惑ったが(戦闘時の視点の変更とか、レベルの上がり方とか)、プレイしている内にこの辺りはそれほど気にならなくもなった(昔のシステムが曖昧になっていた事もあるけどw)。熟練度はわりと簡単に上がるため、ストーリーを進めるうちにメインで使っているメダルはそれなりのレベルに達するし、それ以外のメダルも結構簡単にレベルを上げられるのでストーリーを進める上ではバランスは割と易しめ(さすがにボスは厳しいが)。対戦は残念ながら未プレイのため、どのぐらいのバランスに収まっているのか分からない。
    • ストーリーは2の続き。主人公は新キャラだが、イッキもコンビニ店員として登場する。また、ヘベレケ博士が黒幕として登場するが、4の時代からずいぶん変わったような(一切ギャグがないシリアスなキャラになってる)。ほかにもサケカースがそのまんまだったり、レトルト仮面も登場したりと、懐かしいキャラ達がきちんと登場しているところも嬉しかった。
    • オススメ度は☆☆☆。これをプレイして始めて気がついたが、旧作のゲーム版とアニメ版と漫画版の知識が結構ごっちゃになっていたw*4


■6月。この月は、Wiiで注目を集めたあのゲームの発売月。

  • ゼノブレイド(Wii)
    • すでに「死亡確認」と思われていたゼノシリーズがまさかの新作、しかも任天堂販売となってWiiで蘇るという奇跡。まぁ、実際にはあまりゼノシリーズ関係ないし(後半はそれっぽくなりますが)、まったく新規の人がプレイしても問題なし。
    • とにかく「広大な世界を冒険するのが楽しい」RPG。世界が巨神を登っていく階層構造となっているのですが、それぞれの階層がまた異様に広く、見つけると経験値が貰える「ランドマーク」の存在や、その世界に住む住人達とのキズナを深めたり膨大なサブクエストを攻略したりと、とにかく遊び甲斐がある。むしろ遊び甲斐がありすぎて、先に進めなくなることさえあるぐらいw
    • 戦闘を始め、システムはわりと独特。基本はオートで敵を殴ってくれるため、プレイヤーはどの敵を攻撃するように指示するか、どのタイミングでスキルを使うかなどだけを意識すればよい。ストーリーの展開に合わせて徐々に出来ることが増えていくしチュートリアルも割と丁寧なので、さほど詰まることはないと思われる。難易度もそれなりに高いが全滅のデメリットがほとんど無い(一番最近のランドマークに戻される)だけなので、むしろガンガン全滅しつつ、戦略を考えていくのが楽しい。
      • 序盤でも、LV70越えとか平気で無茶苦茶強い敵がいるとかはある意味リアル。というか明らかにラスボスより強い雑魚がごろごろいる世界なんですがw
    • ただやっぱり残念なのが、ストーリーの主だったところはムービーで処理されること。しかも頻度が結構高く、飛ばすとストーリーが分け分からなくなるので、ちと辛い。ただ、いわゆるプリレンダのムービーではなく、リアルタイムレンダのムービーなので、キャラの装備がそのままムービーシーンに反映されるため「あ、次ムービーが来るな」と感じたらネタ装備を身につけることで、シリアスなシーンをいきなり爆笑シーンに変えられるところは良かったw
      • ムービー一つ一つが割と長く、盛り上がる戦闘前に挟まることが多いのもちょっと(どうしても気が削がれてしまいます)。この点だけは本当に何とかならなかったのでしょうか?
    • あと難点として「グラフィックが余り良くない」。元々描画能力ではXBOXPS3に及ばないWiiだが、その中でもグラが良い方ではないので、敵が多くなるとかなり見辛い(状況が把握できない)ときがある。ただ、この点はグラに力を注ぐのではなく、広大な世界などを表現するために割り切った部分だろうから致し方ないかも。
    • ともあれコレもまたWiiの歴史に残る傑作。Wiiを持っている人は迷わず買って良しの一本。オススメ度は☆☆☆☆☆。

 上半期はこの9本。あんまり新作は買っていない気がしましたがコレはコレで十分な本数ですね。
さて次は下半期のソフト感想。2010年の下半期といえばあの大作ソフトがありますね(フリ)。

*1:声優を売りにしているゲームなどは多々ありますが、たいていの場合画面に表示されるテキストを「読む」だけで、声そのものを演出として使っている例は少ない。効果的に使えばこれほどよい見せ方の出来るものも無いと思うのだが。

*2:フォールアウト3もこの系譜なのですが、各戦争後の世界なので風景の変化に乏しいのが残念。冒険度ではこちらが上です。

*3:ただしPS3版は一部効果音のでないバグがあるので、プレイ前にはパッチを当てたほうがよいです。

*4:とくに「あれカラスミさんはロボロボ団にいないのか?」と割と素で考えちゃったよ。それはアニメ版だったね。