前回から結構間が空いてしまったこのコーナー。今回は、一見マイナーっぽくないこのソフト。
■スクリューブレイカー轟振どりるれろ■ ゲームボーイアドバンス(2005/9/22)
開発:ゲームフリーク 販売:任天堂
開発は、あのポケモンで有名な「ゲームフリーク」、発売は「任天堂」でプロデューサーはポケモンのキャラデザでお馴染みの「杉森健」氏と、これだけ並べばマイナーとは程遠そうなソフトである。
しかし、発売時期がニンテンドーDSの半年後と、ちょうど脳トレなどによるDSブーム真っ只中の時期であり、どうしてもゲームボーイアドバンスのソフトは影が薄く、マイナー化してしまった感のある作である。
だが、そんな中でも同ゲームの北米版(タイトルは「DRILL DOZER」)が、2006 Nintendo Power Awardsで、GBA部門の“Game of the Year”を受賞していたりと、ゲームとしてはきちんと高い評価を得ている。
ジャンルはアクション。いわゆるマップ探索型アクションゲームであり、怪盗一味のボスである主人公の少女「くるり」と、彼女が操るドリルロボ「ラセンダー」を操り、時に財宝を手に入れ、時に警察と追いかけっこし、時に父親の敵と戦う、基本コメディでちょっと涙、そして大円団・・・といった趣のゲームである。
このゲームのキモは「ドリル」。[L]ボタンもしくは[R]ボタンを押すことでドリルを突き出し、これで敵を攻撃、障害物を破壊したり、あるいはドリルの先にスクリューをつけて水中を移動、プロペラをつけて空を飛ぶ・・・と、とにかくなんでもかんでもドリルで解決してしまう。この操作性に、「ギュイィィィン」と激しく回転するドリル音と特殊カートリッジゆえの「振動」という要素がプラスされ、プレイ中の爽快感、破壊感は素晴らしいの一言である。
特にドリルがパワーアップし、最強の3レベルに達したときはすさまじい振動と破壊力にしびれること間違いなし。
(まわしっぱなしにしていると腕がしびれるぐらい振動する)
ステージはちょっと少なめだが、一ステージが結構長いのでボリューム不足感はない。
一度クリアしたステージは再びプレイ可能。各ステージには「おたから」と呼ばれるコレクション的なアイテムを探すといった楽しみもあり、かなり遊べる。
また、個性豊かなボス敵が登場するのだが、彼らは初見では太刀打ちすることが難しいほど強く、面構成や謎解き要素なども含め、見た目は子供向けだがけっこう難易度が高く歯ごたえがある。
このゲームの欠点(といってよいのか分からないが)として、カートリッジが振動する特殊なタイプゆえ、プレイ中の音がうるさく、イヤホンをしていてもガタガタ鳴るのは防げないので電車などでプレイすると多分白い目で見られてしまう。周りの迷惑にならないところでプレイしよう。
いまなら中古価格でも1000円以下で手に入るので、ぜひプレイしてみてもらいたいところだ。
■ワンポイント攻略■
- このゲームでは「L」「R」のボタンでドリルの回転方向が逆である、というギミックが結構多いので、メインで使うドリルをなるべく決めておくと少し楽になる。
- この方法が特に生きるのがボス「キャリー」戦。敵の飛ばしてくるミサイルをドリルで打ち返す、という場面では、「L」「R」のどっちかで返せるものだけを選び、後は全部ジャンプでよけるのが簡単(確実に返せると思ったもの以外は全部よけたほうが良い)。
- どこでもセーブ可能(ボス戦でも)。基本的にドリルのパワーアップアイテムである「ギア」を取ったらセーブしたほうが良いだろう。
- パスワードを入力すると様々な隠し要素が出る(サウンドテストとか)。中にはハードモードもあるので、ぬるいと思った人はこれでプレイしてみるのも良いかも。詳細は、公式ホームページ参照。
<どりるれパスワード>
http://www.nintendo.co.jp/n08/v49j/column/pw.html
■おまけ■
- 任天堂のゲームの中ではマイナーっぽいこいつだが「大乱闘スマッシュブラザーズX」にはアクションフィギュアとして登場していたりする。
- ゲームキューブの「ゲームボーイプレイヤー」でこのゲームをプレイすると、きちんとゲームキューブコントローラーが震える。初めて見たときはちょっと笑った。(本体が震えるのかとちょっと期待したのだが)
- 実はこのコラムは第六回になる予定で、実際に一度書き上げていたのだがうっかり全内容を削除してしまった。あやうくお蔵入りするところだった・・・