我が家のレトロフリークに突っ込んでいるレトロゲームを適当にレビューする企画。
本日はゲームボーイアドバンスのゲームから、個人的に隠れた名作と思っている1本に絞り込んでレビュー。
●グランボ
2001年ごろにカプコンから出たRPG「グランボ」です。これ、仮にもTVCMまでしていたはずなのですが、なぜかカプコン製のゲームとしては異常にマイナーです。価格も500~1000円程度で手に入りますし、WiiUでVC版も出ているので今でも遊ぶのは容易でしょう。
ゲームとしてはこのころ非常によくあったポケモンリスペクトな内容で、「グランボ」と呼ばれる動物型ロボを駆使し、敵と戦ったりとっ捕まえたりします。分かりやすいですね。
個性的なのは個人戦ではなく団体戦であること。最大3VS3で戦うことになるため、この辺はポケモンとは違ったバトル感覚となっています。ポケモンリスペクト系ではロボットポンコッツ2以降に近い形でしょうか(分かりづらい例え)。
また、グランボの属性は火、木、水と闇の4種類のみで、技そのものには属性がないため、攻撃相性は単純にそのグランボの属性のみが影響するというシンプルなバトルシステムになっています(火→木→水→火…という関係。闇だけは属性の有利不利がない)。分かりやすく言うと御三家しかいないポケモンみたいな感じ。
グランボは「敵にある程度ダメージを与え、ハントゲージを増やし」た後、「ハント」という技で攻撃することでゲット可能。ハントゲージをより効率的に増やすためには餌を使ったり、有利な属性で攻撃する必要があるなど一工夫必要になっています。
- 難儀なのが「ハント」で攻撃しなければならない点で、この技は微量ですがダメージを与えるため、ずっと打ち続けることはできません。そのうえで有利な属性で攻撃しないとろくにゲージが増えないわけなのですが、有利な属性で攻撃するとその分与えるダメージが増えて倒してしまいやすいため調整が難しく、そのうえハント確率が微妙に低い(そこらへんを歩いている雑魚でも数回~10回程度失敗するのはザラ)ため、戦力アップは結構苦労します。
- そのためレベルが低いグランボは後々の捕獲を考えて何匹か取っておくと楽になります。また、HPのダメージ調整とハント率アップを狙える「ウィルス付加」技を持っているグランボも取っておくと良いかも。
ちょっと面白いのがグランボの「進化」で、これそのものは決められたグランボのデータを追加してやるという、ソシャゲの限界突破みたいな形式となっているのですが、レシピによってはレアなグランボをゲットできたり、本来の属性ではないグランボを作れたりします。
進化するとステータスは上昇しますが、覚える技は変わる(ポケモンのように遅くなるタイプではなく、完全に別物になる)のでどのタイミングで進化をするかはそれなりに考える必要があります。
技や属性などにこだわりだすと、かなりやり込めるようになっており、実際プレイ時間の大半はグランボ育成にのめり込みます。この部分は本当に面白い。
- 難点は「技名が非常に地味」なこと。攻撃力を上げる技が「ATアップ」とか、HP回復技が「HPかいふく」とかまんまなことが多い。属性のシンプルさもあってか、後半になると使いやすい技を連発しがちでどうも単調になりがちです。この辺はさすがに技属性とかがあっても良かったんじゃないでしょうか…。せめて技名はもっと凝ったものであってほしかった。
ストーリーは王道的。空から謎のグランボとともに落ちてきた少女を助け、それを追ってきた悪の組織と戦うという感じ。悪人面のボスに参謀タイプ、紅一点、美少年ライバルととことんベタな展開ですが、子供向けだしこのぐらいわかりやすいほうがいいですねw
正直、ストーリーは分かりやすく、音楽も結構良い。グラフィックはGBA時代としてはかなり凝っており、グランボバトルもポケモンとは違った個性が見られるなど、かなりの良作といってもいい内容なんですが、それだけに何故こんなにマイナーな存在なのかよく分からんぐらいです。当時の児童誌で展開していなかったからなんでしょうか…。