メタルマックス3

 というわけでメタルマックス3買いました。さすがに、17年ぶりの本編と聞いては黙っていられません。

↑山本先生のコミックス付きの奴。ファンなら絶対コレを買うべき(理由は後述)。
 
 気がつけば金曜からあわせて10時間ぶっ続けでプレイしていました。
 うん、これはまぎれもなく「メタルマックス3」だね。今は2010年だというのに、凄まじいまでのSFC臭漂うRPG
余計なシステムを挟まず、正統派ストロングスタイルなメタルマックスの続編、と言わざるを得ない素晴らしいゲーム。
 サーガシリーズも雰囲気は悪くなかったが、やはりオリジナルスタッフ集結かつナンバリングの本作は本気度が違う(気がする)。

  • メタルサーガ鋼の季節と比較し、タッチパネルでの無駄な操作が一切ないので一安心。基本的にはSFC版と同じ感覚でプレイできる。
  • 雰囲気は素晴らしいの一言。クラン冷血党という旧作のグラップラーのような敵キャラたちが大陸のあちこちに現れては悪事を繰り返している。そんな血と硝煙と荒野の雰囲気が「ちょっと綺麗なSFC版」といった趣のグラフィックで描かれている。本当に2010年のゲームかこれは。私のようなオールドゲーマー大歓喜である。
  • 旧作との違いは、まず人間装備で武器を複数装備できるようになった事。このため「攻撃力は高いが単体攻撃」「攻撃力は低いが全体攻撃」といった武器を使い分けることができる。
    • また、戦車も従来あった「主砲」「副砲」といった戦闘コマンドがなくなり、攻撃の際に使う武器を選ぶ方式に変更された(人間武器も一緒)。前回使った武器が記憶されてしまうので、主砲を使った直後の戦闘は気をつけるべし。よく間違うから。
  • メタルシリーズの目玉である戦車には、今回バイクが追加。序盤に1つ、中盤でもう1つ取れるところまで確認。もし3台取れるなら、全員バイク乗りにしてマッドマックスごっこして遊べそうだ。
    • バイクは基本乗っている人間がむき出しなので、攻撃を受けた時に、バイク装甲だけでなく乗っているメンバーにもダメージを食らったりするのが難点だが、人間装備をそのまま使って攻撃できるのでソルジャーを乗せるとかなり強い。
    • でも戦車のエンジンがそのまま積めるバイクというのもどうなんだ。そこは分けておけよと思ったw
  • また、ほかにも非戦車型車両としてパトカーが序盤に登場。こいつは幻のDC版「メタルマックス・ブルズアイズ」に確か登場予定だったと記憶しているので、まさに満を持しての登場ですな。ただ、今回はシャーシの改造の仕様が変わったせいか、軽量シャーシが若干使いにくい(思うように穴が開けられなかったりする)ので、前作のバギーほどには使えないかも。
  • あと、犬用の車両も登場。防御属性が極端に上昇するので今回の犬はかなり防御が堅い。肉弾戦はもとより、戦車戦時でも頼りになるようになった。
    • まぁ、実際に車両として登場するわけでなくアクセサリ扱いで装備させるもので、フィールドでは変わらないが、戦闘グラフィックではちゃんと戦車に乗った犬とか見る事が出来る(本体剥き出しですが)。
  • 中盤、「ヌッカの酒場」にたどり着けばパーティメンバーを自由に決める事が出来るようになる。いつものハンター、ソルジャー、メカニックのほかに、肉弾戦が強いレスラーに、回復能力を持つナース、砲弾を自作できるアーチストなど種類が大きく増えた。
    • 面白いのがキャラクターの性別。男、女以外にオカマがいる。覚える特技は女性のものだが、ステータスの男らしさが上がりやすい。なんだそれはw
    • しかしヌッカって。ドラ○エ9のパロディかよ。まぁ、メタルマックスらしいっちゃあらしい名前か。
  • 序盤は金策に苦労するが(特にレッドウルフ購入の際)、中盤ホホアナまで進めば一気に稼げるようになる・・・というかお金を気にする必要さえなくなってしまうw まぁこの無茶苦茶なバランスも、ある意味メタルらしい・・・かな?
    • ホホアナの街の最下層では探知機があれば「ホホアナ鉱石」もしくは「鉄くず」を3個掘ることが出来る。鉱石を掘れる横穴から出て、もう一度入りなおすと鉱石が復活するのでまた掘る、を繰り返す。ホホアナ鉱石は1個750で売れるので、戦車3台+牽引1台を用意して掘り返せば、あっという間に金が溜まる(1回に1万5千ぐらい稼げる)。
    • やりすぎるとバランスが崩れてしまうので、ご利用はほどほどに。
  • なお、若干残念なことにフリーズするバグがある。セーブはこまめにしておくべし。
    • とりあえず私が遭遇した奴だと、倒した後に別の敵に変身する系の敵(メロンとか)と戦う際、戦闘モードがDかFだと、たまに変身時にフリーズしてしまう事があった。このタイプの敵と戦う時は気をつけたほうが良いかもしれない。
  • あと、特典で付いてきた山本貴嗣(やまもと・あつじ)先生の書き下ろし漫画「夢見るカルメン」が素晴らしい出来。
    • 内容はヒロイン・コーラの嫁ぎ先として、序盤のイベントで名前が触れられている「タロミオ」と、そのソルジャー「カルメン」を中心としたストーリー。きちんとゲーム内の設定を補完しているうえ、漫画としても面白い。氏のメタルマックスに対する思い入れが伝わってくる傑作。
    • これを手に入れずしてメタルマックス3は語れまい。今から購入する場合は、無理してでも特典付きの奴を買うべし。

 このように素晴らしい出来なのだが、とことん「SFC時代のゲーム」をなぞった作りとなっているので、人によっては「古臭い」と映るかも知れない。
 私のように旧作からのファンには嬉しい限りだが、新規開拓という点では結構マイナスじゃ無かろうかな。
 頑張ってこれが売れて、メタルマックス4とかを出してくれると嬉しいのだが。今度は17年も待たせないで欲しい。