「今こそゲームボーイ」 勝手に便乗編

 ゲームサイド2009年10月号の「今こそゲームボーイ」の記事を見て、急にゲームボーイ熱が蘇ってしまい、今日一日ワゴンめぐりなどを敢行してしまったkaz20001です。
 そういうわけで今回は極めて個人的ながら、オススメするゲームボーイソフトを紹介していこうかと。

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  • LOCKN CHASE[ロックンチェイス](1990/データイースト)
    • デコことデータイーストはよく狂ったゲームを出すことで有名だったゲームメーカー*2だったのですが、時々思い出したように傑作ソフトを生み出すことがありました*3。これもまた、そんなデコの隠れた傑作ゲームの一本。
    • ゲームはいわゆるドットイートアクション(パックマンみたいな奴)。画面中の金貨を怪盗ルパンを操って全部回収すれば面クリア。このゲームの特徴的なアクションとして主人公ルパンは直後に通過したシャッターを最大二枚まで閉じることが出来る。コレをうまく使って、敵キャラである警官を遮ったり、あるいは通路に閉じ込めることで攻略してゆく。時々間違えて自分も閉じ込められるのはご愛嬌。ほかにも、各ステージごとに特徴的なギミック(通れる壁、主人公だけが開けられる自動ドア等)が存在し、ドットイートという単純なルールでも飽きが来ないゲーム性になっている。
    • 1ステージ3面構成で全6ステージ。基本的にステージの最初の面はそのステージで使われるギミックの練習面のような扱いになっていて、プレイしてゆくだけでギミックの使い方が自然と分かる親切設計。6ステージ攻略後は構成ががらりと変わった裏面が待っているので意外とやり応え十分。
    • ぶっちゃけ、コイツ次のマイナーゲームで紹介しようかと思ってた。まぁ、いいか・・・。
  • ナイトクエスト(1991/DISCO TAITO)
    • 騎士になることを夢見る少年が主人公の王道RPG。ストーリーは最初から最後まで王道的展開で「騎士になるためにゴブリン退治」「姫がさらわれる」「王国に復讐を誓うラスボス」などのお約束がてんこ盛り。
    • 冒険は常に一人で、戦闘時に4つの攻撃手段を選択することが特徴的。その一つ一つに「すいせいけん」だの「ごうらいけん」だのいちいち格好いい名前が付いており、これらの中から敵の弱点にあった攻撃を繰り出してゆくのが基本。ステータスなどがシンプルなことと合わせて、プレイしやすく出来ておりRPG初心者にもオススメできる。
    • 戦闘シーンはアニメーションで動きまくる。時代を考えると結構凄い。
    • 惜しむべきは、一人で頑張る戦闘のため、後半やや単調に感じられることと、ボスの弱点がランダムなため、運が悪いとなかなか決定的なダメージを与えられず、苦戦する時があること。
    • 中古価格が地味に高かったり(1000円ぐらい)することがある謎のソフト。ワゴンで見つけたら即確保していいかと。
  • ベリウスII 復讐の邪神(1992/サミー)
    • サミーがこっそり出してたアクションRPG。一応続編ものだがこちらから始めても問題ないと思う・・・というかこのゲーム、IIってことなんだけどIの方は見たこと無いな・・・。どんなゲームだったんだろ?
    • ジャンルはアクションRPGゼルダの伝説のようにA、Bボタンそれぞれに攻撃技が割り振られており、レベルが上がると変化する。特徴的なのはレベルアップ方法で、敵を倒すことではなくアイテムを入手することでレベルアップするので、無駄にザコ敵と戦う必要は無い(このあたりもゼルダっぽいと言える)。
    • 主人公を除く7人の仲間のうち、3人をパーティに組み込むことが出来るが、戦うのはそのうちの一名のみ(交代制)。全体回復技を持つエリーナ(僧侶)を入れとくのが鉄板だと思うが、基本的に誰を入れていてもクリア可能な難易度なのでメンバーはお好みでどうぞ。個人的にはゾンビのカイルあたりが好き。腕投げるしw
    • 中古価格が地味に高め(1000円〜2000円の間ぐらい)。多分今回の紹介枠では一番高いかも。
  • SD戦国伝 国盗り物語(1989/バンダイ)
    • いわゆるSDガンダム、それも武者ガンダム系のシミュレーションゲーム。「殺」(ザクト)軍と「頑」(ガンダム)軍に分かれての勝負となる。ガンダム系のタイトルなのにデフォルトだと「殺」軍というのがちょっと変わっている。
    • シミュレーションとしては、この当時としては珍しく「リアルタイム」制でプレイでき(通常の「ターン」制でも出来る)、気が付くといつの間にか敵に攻められたり、逆にこちらのエースをひたすら進軍させまくり、出会う端から敵軍を蹂躙しまくったりと、なかなかターン制では起きない面白い状況になる。
    • 戦闘シーンになるとガチャポン戦記よろしくSDキャラ同士のアクションシーンとなる。戦場は結構パターンがあり、地形を活かして時に逃げ切ることも肝心(戦闘には時間制限有り)。とりあえず、今だと説明書付で手に入れることが困難だと思うので基本操作として「↑+Bで遠距離攻撃(弾数制限有り)」と「↓で防御」「Aボタン連打せずとも、A押しっぱなしで連続ジャンプできる」あたりは覚えておくと良いかも。
    • 面白いのがシミュレーションなのに「引き分け」があること。最終的な勝利目標として敵本拠地にいるボス(やみしょうぐんor大しょうぐん)を倒したほうが勝ちとなるのだが、このボスがどちらも無茶苦茶強いため、敵味方が全滅してしまうこともしばしば。この状態になると引き分けになるので、ボス攻略時には時に時間切れいっぱいまで粘って生き残る戦略も必要となる。
    • なぜかゲーム中のキャラのセリフが妙に鹿児島弁が多いのが気になる。なんでだw
    • GBソフトワゴンの常連で、大体100円ぐらいで手に入る。携帯アプリにもなっているので今からでもプレイするのは容易。
  • トキオ戦鬼 英雄列伝(1992/ヒューマン)
    • 今は無きヒューマン謹製の戦国シミュレーション。戦国といっておきつつ、舞台はトキオ大陸(関東地図だが、地名はなぜか東京都の区名という謎の大陸)で、なぜか魔法を使う英雄達(日本史の英雄のもじりだったり、三国志キャラもどきだったり、○び太だったりと統一感はあんまり無い)が魔界からやってきた魔王に対抗するため、大陸の覇権をかけて戦うというストーリー。
    • キャンペーンモードが5つあり、開始前に五段階の難易度設定が可能。最弱難易度でも結構難しい。ターンは「開発」フェイズ→「人事」フェイズ→「戦争」フェイズの3つに別れ、それぞれのフェイズで自国の英雄(信長の野望で言うところの武将)に命令して行動する。各フェイズごとに2ヶ月ずつ経過し、大体1つのキャンペーンは50〜100年前後で終了する。各フェイズに出来ることが限られるのでかなり進行が早く、コンピュータの待ち時間も短いのでサクサク進められる。
    • 見た目とは裏腹に意外と戦略性が高く、同盟関係の重要性や、英雄の忠誠度とCP(カリスマ)の値によって引き抜きや裏切りをさせたり食らったりする展開、魔法攻撃があることで単純に武力や兵士数が多くても勝てない戦争などシンプルなシミュレーションなのに奥深いバランスになっている。
    • このゲーム最大の謎は、パッケージにそれっぽいキャラが多数描かれているのに、ゲーム中に一切登場しないこと。なんだこの嘘パッケージは・・・。
  • ジャングルウォーズ(1991/ポニーキャニオン)
    • 往年のジャンプ読者ならば知っているであろう「ファミコン神拳110番」のキム皇こと「きむらはじめ」がシナリオ・ゲームデザイン、キャラクターデザインがジャンプ放送局でおなじみの「どいたかゆき」という、分かる人には分かるドリームスタッフなRPG
    • オーソドックスなRPGで、とにかくこの時代のゲームとしては非常に親切な設計。イベントでも経験値が入ったり、スタートボタンを押すだけでどこでもセーブが出来る、ボスからでも逃げられる、など誰でも遊びやすく作られているのが見て取れる。ちょっとだけエンカウントが高めに感じられるのが少し残念なぐらいか。
    • 最大3人パーティになるが、それぞれのキャラが戦闘で使用できるコマンドが違うのも面白い。特にサルのサスケは通常の「たたかう」に当たるコマンドが、完全ランダム行動の「おまかせ」だったり「どうぐ」が使えなかったり(サルだしね)とかなり癖の強いキャラ。グラフィックによらず、キャラに強い個性を持たせることに成功している。
    • 続編のジャングルウォーズ2(こちらはSFC)は、RPG黄金期であったSFCにあっても傑作と呼んでよい一本。こっちもオススメ。
  • モグラーニャ(1996/任天堂)
    • 任天堂謹製のアクションパズルゲーム。ちょうど同年にゲームボーイの奇跡の立役者たる「ポケモン」が発売されているため、同社のゲームとしては影が薄いが、ゲームの完成度と丁寧な作りの名作である。
    • 主人公がモグラで、ラスボスがモグラを目の敵にする農家のオッサンじんべぇという、よくよく考えたら主人公悪役じゃねぇ? とちょっとだけ思った。
    • 説明書なしでも、ステージ1が丁寧なチュートリアルになっていて自然とプレイ方法が身につくので、裸状態で買っても困らない一本。
    • モグラが主人公なだけに、地上と地下をいったり来たりしてマップを進んでゆくのが基本的な流れ。どうやって先に進むかや、どうやって敵をやり過ごすか、あるいは倒すか等かなり頭を使わないとクリアできない(特にじんべぇ戦)。見た目が可愛らしいのに歯ごたえ十分な内容。
    • そういえばコレ、対戦モードがあるのだがプレイしたこと無いな・・・。

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 とりあえず、何件かゲームボーイのワゴンをはしごして思ったことは、どこいっても「遊戯王」と「たまごっち」は溢れまくっていた。全体の2〜3割はこいつらじゃないのか・・・。ワゴンセールを漁る場合、まずこいつらを避けるところから始めないといけないのが辛い。
 いかに流行りものとはいえ、こうも中古に溢れているのを見るとちょっと切なくなる。そのうち「遊戯王」コンプリートとかやって遊ぶべきかな・・・。

*1:ゲームサイド12月号の「今こそゲームボーイ マニアック編」ソフトが被ったらどうしようとか考えない方向でw

*2:倒産が本当に惜しまれるゲームメーカーだった。シイタケなんかに手を出すから・・・。

*3:いつかデータイースト特集もやりたいなぁ。