最近プレイしたゲーム(2):マインアウト

 つい先日の日曜日にプレイしたゲーム。
 いわゆる国産同人ゲームなのだが、そのコンポーネントとゲームシステムは同人ってレベルじゃねぇ、紛れもない一級品。


↑プレイ中のボード。ボード、駒、カードのデザインなどは結構な出来の良さ。

 プレイヤーは鉱山地域(ボード)を駆け巡り、様々な人物を雇いつつ、鉱石(銅、銀、金、宝石の4種類)を採掘し、それによる名声ポイントを得る事が目的。
 いわゆるアクションポイント制のゲームで、手番中に「移動」「人材の獲得」「人材の雇用」「鉱石の採掘」「鉱石の売却」といった様々な行動アクションから最大5ポイントまで選択し、組み合わせて行動する事になります。

  • 「移動」はボード上の鉱山地域の各エリアにプレイヤー駒を移動させます。鉱山へ移動したり、人材を確保するためにたぶんこのゲーム中でもっとも選択するアクションです。
  • 「人材の獲得」は、鉱山地域の各エリアに所属する人材カード(写真の画面下側に並んでいるカード)を1枚獲得します。このゲームでは鉱石の採掘や、プレイを有利に導く人材雇用のためにもこの人材カードの獲得は重要なアクションになります。
    • また特別アクションとして、2アクションポイントを使って、現在獲得できる人材カード(5枚並びます)を全部入れ替える事も出来ます。欲しいカードがないときは一か八か狙ってみる価値があるかもしれません。
  • 「人材の雇用」は、手札にある人材を雇用費を支払って自分の場に出す事が出来ます。これにより鉱石を採掘しやすくなったり、鉱石売却の値段が上がる、獲得できる得点が増える、など様々な能力が使用できるようになります。ゲーム序盤〜中盤は主にこの人材の雇用を中心に行い、いかに有利な状況に持って行くかが肝になります。
    • 人材の雇用は自分の場だけでなく、共通の場に置く事も出来ます。この場合、全プレイヤーがその人材の能力が使用できる代わりに、人材を場に出したプレイヤーは名声が得られます。終盤の追い込みや逆転を賭けてここに人材を置く、といったプレイが有効です。
  • 「鉱石の採掘」は、鉱山エリア上で手札の人材カードを1枚捨て札にし、その札の「採掘」ポイントが鉱山の「採掘」ポイントを上回った場合、捨て札の採掘ポイント÷鉱山の採掘ポイント分の鉱石(写真のボード上に載っている四角の駒)を獲得できます。この鉱石は売却して資金に出来るほか、同一の鉱石をある一定数まで所持していると、手番ごとに名声が得られるようになるため、非常に重要なアクションです。
  • 「鉱石の売却」は、ボード中央にある「市場」で鉱山を売却して資金に変えられます(一度に売却できるのは一個まで)。このとき、すでに売却されている数によって値段が変動し、売却後は市場エリアに鉱石が置かれます(後述の「マインアウト」が発生するまでそのまま)。

 そしてこのゲーム最大の特徴的なシステムが「マインアウト」(枯渇)。
 特定の鉱山にある鉱石の在庫が無くなった時、マインアウトが発生し、全プレイヤーが所持しているその鉱石がすべて没収されて鉱山の在庫に戻されます(市場に置かれている鉱石を含む)。
 このとき、没収された鉱石の数分、名声が得られるのですが、ポイントとして「その鉱石をもっとも多く所持していたプレイヤーは名声を得られない」というルールがあります。
 名声を得る手段として「鉱石を複数所持していた場合、手番ごとに名声が得られる」というルールとこの「マインアウト時に名声獲得、ただしもっとも多く所持しているプレイヤーは名声を得られない」という二つのルールがこのゲームの特徴であり面白いところです。

  • 人材の中には、マインアウト時に大量の名声を得られるようにしてくれる「Mafia」といったカードもあり、ひたすらマインアウトを発生させまくるという戦術さえあり得ます。
  • ついでに、銀行の資金も枯渇しますw 資金のマインアウトが発生すると、各プレイヤーは所持金が5金を超える分は没収されます。

 実際のプレイでは、銅鉱石を多数所持したプレイヤーが中盤以降ぶっちぎり(最大時で2位以下と30点差ぐらいついてた)、独走態勢に入ったのですが、私を含む残る3人プレイヤーが頻繁に銅鉱山のマインアウトを連発させて足止め。最終的には私が銅鉱山プレイヤーと並びの1位タイ、それ以外のメンバーも10点差以内まで追いつけた。適度に妨害が出来るため、カンタンにトップに立てるものの、協力する事で止められるというところがおもしろい(それでもどうにもならない時はどうにもならないけどw)。
 
 欠点といえば、プレイ時間が2時間ぐらいと結構長丁場で、かつ得点を得られる体制になるまでに時間がかかってだれやすい事(体感的だが、場を整える「前半」部分が1時間半ぐらい。勝負を決める「後半」が30分ぐらい?)。
ゲーム終盤に、皆が得点が入る体制になると本当にあっという間に勝負が決まる(だれかが50点を超えたのち一巡でゲーム終了となるのだが、序盤は数巡の間0点も珍しくないのに、終盤になると1手番に10点とか獲得できる事もざら)ため一手一手が本当に重要になり、かなり面白いのだがそこまでたどり着くまでが大変。

 いや、でも久しぶりにがっつりプレイした感のある良いゲームだった。出来ればまたプレイしたいのだが、同人ゲームなだけに、今だとどこにも売ってないのが残念・・・。