世界一強い女。

世界一強い女。

世界一強い女。

文学少女で、本を読みすぎ普通に歩いただけで立ちくらみしてしまうほどだった著者の江口美幸が、何の因果か空手(それも、フルコンタクトの雄である極真空手)に目覚め、世界チャンピオン(しかも、日本人女子初の)になるまでを綴った回顧録のような本。
さすがに文学少女だったというだけあり、軽快で読ませる文書。

そのほとんどがトレーニングにまつわる話で、それだけとっても空手選手の過酷さと、それを乗り越えようとする江口選手のひたむきさが印象深い。

自分の弱さと向き合い、強くなろうとニューヨークの朝空に誓うところや、幾度となく時の世界チャンピオンであるエワ・パウリコスカと戦い破れ*1、そのたびに強さを求めてより過酷な修行に打ち込む姿はまるで往年の少年漫画のようである。
(というかむしろコレ、だれか漫画化とかしてくれないかな?)

あと、お茶目なパワーリフティングコーチ、三土手大介(笑)*2とか見所。

*1:作中で4回戦っている

*2:パワーリフティングの世界王者。江口選手のウェイトトレーニングのコーチとして登場。仮にも世界王者なのにお茶目すぎる人