最近プレイしたゲーム(114)そっとおやすみ

 なんと10か月ぶりとなるボードゲームレビュー。この間、新作はいろいろと遊んでいたのですが、いろいろタイミングが合わずにサボっていました。
 流石にちょっとサボりすぎですねw
 というわけで今回はリハビリ?の意味で、かなり軽いカードゲーム「そっとおやすみ」。

すごろくや そっとおやすみ

すごろくや そっとおやすみ

↑もとは10年ぐらい前に出たカードゲームでしたが、先日すごろくやが復刻版を出してくれたため入手は容易です。

 このゲームはいわゆる子供向け(5歳以上対象)のカードゲームなのですが、それゆえにシンプルな駆け引き要素が楽しめ、むしろ大人同士のプレイのほうが盛り上がります(カードゲームにはありがち)。

 まず、ゲームの最初に、プレイヤー全員に5枚のカードを配ります。

↑可愛らしい絵柄だが、実はこれが罠(後述)。

  • カードの配分は絵柄7種類×色違い4枚とジョーカーが7枚。カード種類とジョーカー枚数はプレイヤー人数に合わせます(5人プレイなら5種類とジョーカー5枚)。

 ゲームが開始したら、スタートプレイヤーから順に「いらない」カードを1枚隣のプレイヤーに渡します。
 手札のうち、4枚の絵柄が揃った場合(色違いのカードがすべて揃った状態)、そのプレイヤーはテーブルの上にカードを伏せてもよい(揃っていればタイミングは他プレイヤーの手番中などでも良い)。
 ここがこのゲームのポイントで、このテーブルの上にカードを伏せるとき、「なるべく他プレイヤーに気が付かれないように」こっそり行います。そして、それに「気が付いた」他のプレイヤーはカードが揃っていなくとも、テーブルにカードを伏せることが出来ます(これまたこっそり行います)。
 そして、カードを伏せるのが一番遅かったプレイヤーがマイナス点となる「おねむちゃん」カードを貰います。

 これで1ラウンド終了。あとはこれを繰り返し、13枚あるおねむちゃんカードが無くなったらゲーム終了となり、最もおねむちゃんカードを貰ったプレイヤーの負けとなります(一応負け決めですが、一番貰わなかったプレイヤーの勝利でもいいでしょう)。

 非常に単純なルールと1ゲーム当たりが非常に短めなこと(5人ぐらいでプレイすると1〜2巡ぐらいで決着する)もあり、ゲーム自体はサクサク進みます。というか決着が早すぎて混ぜて配る方が時間がかかることもしばしば。
 子供向けというだけあって絵柄を揃えるという簡単なルールながら、肝心の絵柄の内容が非常に似通っていることもあり(特に目元が隠れている奴がとっさに見分け辛い)、よく見ないとカードを間違えますw かといってあまりカードばかりに注目していると、他プレイヤーに出し抜かれる、というあたり非常にいやらしいバランスになっています。
 ゲーム慣れてくると、あえてジョーカーを流し、そちらが動くのを待つという「隣のプレイヤーに揃えてもらう」や、ピンポイントにプレイヤーを狙い撃つために「揃ってもすぐに伏せず、狙い撃つプレイヤーが油断する瞬間を待つ」など、なかなかに奥深い駆け引きが楽しめ、分かってくるとがぜん面白くなり、大人同士の謀略渦巻くゲームとなります。

  • ただ、カード枚数の少なさと、割と多めなジョーカーの存在も相まって揃う時は本当に簡単に揃ってしまい、初手から揃っている天和状態もザラのため、ある程度ローカルルールなどで調整した方が良いでしょう。私は「スタートプレイヤーが最初の1枚を渡すまでは伏せてはいけない」というルールで行っていましたが、これぐらいがバランス良いかもしれません。
    • 「実はおねむちゃんがそろっていないが伏せることが出来る」&「看破されたらおねむちゃんカードを押し付けられる」といったヴァリアントを適用するとより陰湿な駆け引きが楽しめます。
  • プレイ人数は3〜7人までとなっていますが、7人だとちょっと多すぎな気がします。一周廻ってこないこともしばしばなので、5人ぐらいがちょうどいい感じですね。

 カードが揃ったらそっと伏せるやり取りは「サイレントピット」や「いかさまゴキブリ」を連想させる、静かな、それでいて熱い駆け引きが楽しめる名作カードゲーム。これを復刻したすごろくやさんはホント優秀なディペロッパーやで。