映画「パリタクシー」観てきた

 どうも私は友人から会社の同僚一同に至るまで「変な映画ばっかり見ているヘンな人」と思われている節があるw

 ということで、今日は「私だってたまにはまともな映画も見ているんだよ」というアピールを兼ねて、一部(本当に一部)で話題の感動系フランス映画「パリタクシー」を観に行ってきました。

 

 本日はコレまでにない新しい映画館を求めて本厚木へ。

 

 ブックオフがあることでおなじみ「アミューあつぎ」の9Fにあるミニシアター「あつぎのえいがかんKiki」にやってきました。いつも目には止まっていたので一度ここ利用してみたかったんですよね。

  • 公民館とかで映画を公開しているような規模感の本当に小さな映画館(スクリーンは3つだけ。一番デカいスクリーンでも150席ほど)で、いわゆる大作系ではないマニアック気味な映画を取り扱っているのが特徴。
  • あと、ポップコーンとかの飲食物販売とかも無し。ペットボトル飲料があるだけというのはミニシアター系あるある何でしょうかw

 

 今回上映されるスクリーン3は100席ほどとメッチャこじんまり。シネマロサがデカく感じるぜw

 

<ここから映画の感想&ネタバレ>

 この映画、事前情報はあんまり仕入れておらず、映画の予告編とかで観た「中年男のタクシードライバーと、お客の婆ちゃんのロードムービー」ぐらいの事しか知らない状態で見に行ったんですが、いやぁしみじみいい話でした。

  • フランスかつタクシーが出て来る映画というと「TAXi」あたりがぱっと思い浮かびますが、当然かなりテイストが違いますねw こっちはアクション要素は一片もない純粋なヒューマンドラマとなっています。
  • 仕事しっぱなしなのに金欠で免停スレスレと中々人生積んでいる中年タクシードライバー「シャルル」が、終活に向かう老女「マドレーヌ」を客として載せ、パリ横断しつつ、彼女の思い出の地に寄り道していく。基本的にこの二人の会話で話が進み、時々マドレーヌの過去回想に触れていく、という感じでストーリーが進行していきます。
  • このマドレーヌの過去がまぁ重いw 戦争によるパリ陥落、シングルマザーとしての生活、結婚した男がDV…とまぁ次々と問題が起こります。フランスのおしゃれな街を行き交いつつ、この回想を語っているうちに最初は「なれなれしく話しかけてくるお婆ちゃん」みたいな存在だったマドレーヌが、終盤あたりでは「辛い過去を乗り越えて、それでも頑張って生きてきた老人」という印象に変わっていく展開はベタだけど良かった。年齢や経験のせいもあってか、気軽な言葉の一つ一つに重みがある。「長い人生の10分なんて大したことないわよ」「人生はこれからよ」あたりの老人ならではのセリフがめちゃ痺れるんですよ…。
  • もう一人の主人公、中年タクシードライバー「シャルル」も、人生がけっぷち過ぎてトゲトゲしていた態度が、マドレーヌとの会話の中で少しずつ癒され救われていく様がめっちゃ染みます。ぶっちゃけオチはかなりベタというか、こういうドラマだったらそうなるよね…という展開何ですが、だからこそ、最後の手紙貰ったシーンで号泣するシャルルにマジで感情移入できたよ。
  • 上映時間が91分と短めなことも良かった(ポンポさん理論による最適時間w)。

 

  とまぁ、かなり素敵なヒューマンドラマでした。パンフレットが売り切れで購入できなかったことだけが残念w