Switch版「リトルノア　楽園の後継者」レビュー

　本日のレビューは、6月のニンテンドーダイレクトで発表即配信となったサイゲの新作ソフト「リトルノア　楽園の後継者」。

　本作はかつてスマホゲーとして配信されていた「リトルノア」とは世界観やキャラを共通としているゲームで、こういう配信停止してしまったゲームがそのまま素材として再利用されるという中々珍しいタイトルです。1500円というお手頃価格も魅力ですね。

確かにキャラデザ「吉田明彦」で音楽が「崎元仁」という一流どころのスタッフだし、世界観もきっちりしているしで、サービス終了で終わりにしてしまうには惜しいタイトルと思ったのかもしれません。

　スマホ時代はリアルタイムストラテジーでしたが、本作はローグライトアクションゲーム。ずいぶんがっつりジャンルを変えて来たな…。

　主人公のノアを操作し、攻撃役となる「アストラル」を連れて遺跡の中を探索していきます。マップを巡り、様々なアストラルやアイテムを入手しながら、遺跡の奥地を目指すというのが基本的な流れ。

遺跡は潜るごとにマップが変わりますが、自動生成ではなくセットされているマップが組み合わされるタイプで、めちゃくちゃな地形となることもなく、ショップなどの施設やアイテムが入手できる部屋などは必ずフロアに配置されるといった塩梅でゲームバランスはかなり良く出来ています。めっちゃ遊びやすい。
拠点となる「方舟」を強化することでさらに操作性などが向上していき、連続ダッシュや回復ポーションが複数使えるようになったりしていきます。このあたりは「ライトなローグライク」としての「ローグライト」らしい要素ですね。
一度訪れた部屋はいつでもファストトラベルで移動できるのも快適なところで、部屋に置いてきた回復アイテムを回収しに行ったり、マップの分岐点に戻ったりと便利に使えます。いや、マジでシステム関係は痒い所に手が届く作り。

「アストラル」はノアのアタックに5段までセットでき、このコンボ構成によって攻撃がガラッと変わるのが面白いところ。強力なアストラルは当然レア度が高く、コンボの何段目に置くかで威力が変わったりするため、このコンボ編成のやりくりがこのゲームの一番面白いところといってもいいかもしれません。
いや、このシステムかなり良く出来ているわ。ソシャゲ由来の豊富なキャラクターを活かせるし、ローグライトらしく攻略ごとに臨機応変に編成していく要素とも非常に噛み合っています。

　アストラルやアイテムは遺跡内の錬金釜がある部屋やショップで購入可能。取り合えず取るだけでステータスが上昇していくのでガンガン獲得していこう。

　遺跡にはフロアごとに分岐があったり、ボスが居たりします。ボスはかなり強いですが、拠点を強化しつつ、何度も挑んでパターンをつかみ、コンボ編成をしっかり練り上げることで対応できるようになってきます。

　倒されてしまっても、その時点で獲得していたアストラルやアイテムなどはマナに変換され、これにより拠点を強化していくことが可能。何度も繰り返し遺跡に挑むことで、ノアはどんどんパワーアップしていきます。

遺跡1回のプレイ時間は大体30～90分程度で、ストーリークリア時の挑戦回数が18回、大体プレイ時間12時間ぐらいでした。

　ストーリークリア時の最終的なステータスがこちら。大体の属性のダメージ倍率が500～800％ぐらいになりました。これぐらいで難易度ノーマルのラスボスがさくっと倒せるライン。正直もう1ランク低くても十分行けそうでした。

　最終的なアストラル構成はこんな感じ。最高レアをずらっとそろえた構成で、特に最強アストラルである「紅刃のトモエ」が3体揃うというめちゃ幸運に恵まれました。

　ということで、一通りストーリークリアまでプレイしましたが、これかなり出来が良いですね。操作性良し、UIよし、難易度良し、世界観良し、キャラも良しと全方位にスキがなく、ローグライトとしてはかなり遊びやすい。1500円という値段の安さもあってかなりコスパ良く遊べる良作。いや、マジでサイゲやるじゃないですか。

サービス終了したソシャゲの再始動としてもかなり理想的な内容。この作品を機にこのタイプのゲームがちょいちょい出てくれるようになると嬉しい。
サイゲらしくコラボDLCも出るそうですが（プリコネとウマ娘）、そっちも楽しみです。追加の遺跡とかも欲しいところですね。

＜プチ攻略編＞

拠点の強化種類はいろいろ豊富ですが、とりあえず操作系が増える「コアシンボル」の強化は必須として、回復ポーションの使用回数を上げる「薬草畑」、遺跡内でポーション補給が可能となる「調査記録保管庫２」の強化を取っておけばかなり楽になります。後はステータスを強化できるスタチューを増やせる「スタチューの飾り台」あたりがオススメ。

　オススメのアストラルメンバーを紹介。