Switch版「神獄塔 メアリスケルターFinal」クリア後感想

 私はとうとうやり遂げた。「神獄塔 メアリスケルターFinal」をついに攻略完了しました。

 今年の3月ぐらいにふと思い立って、積んでいた「メアリスケルター」シリーズのプレイを開始して三か月あまり。とうとう、全シリーズ攻略完了しました。感無量です。

 ということでクリア後感想行きます。弱ネタバレなども含むので気を付けてください。

 

 最終的なプレイ時間は61時間とシリーズ最長プレイ時間となりました。全シリーズ通算はやり直し分含めて160時間…。まさかこんなに長くなるとは思ってもみなかったよ。我ながらよく最後までやり遂げたものだ。

 

 このソフトはタイトルにファイナルとある通り、「神獄塔メアリスケルター」シリーズの最終作。ゲーム内には1と2のストーリーパートを再生できるモードも収録されているため、過去作を忘れてしまったプレイヤーも安心w なんという力業…。

↑さすがに2の時のように、前作全部収録とはいかなかった模様。

 

 ストーリーとしては1の続き(2→1ルートの続き)から。無事地上に出た一行を待ち受けるのは新たな敵「処刑台少女」。おとぎ話をモチーフとした血式少女に対し、処刑具という物騒なものがモチーフの少女たち。こいつらがメインの敵として関わってきます。

 

 基本路線はこれまでと同じくダンジョンRPG。もはやコンパイルハートお家芸とも呼べるジャンルだけに、安定感は抜群。舞台も1、2と違って地上になったため全ダンジョンが新しいマップとなっており、続けてプレイしてくるとちょっと新鮮w

 

 本作でも最大の特徴は主人公を変更できるザッピングシステム。1主人公の「ジャック」、アイテム係から昇格した「くらら」、新キャラの「ジュウ」の3人のリーダーを切り替え、それぞれのパーティでダンジョンに挑んでいいます。

  • ダンジョンはそれぞれのパーティごとに独立しており(フロアが3つに切り分けられている感じ)、ギミックを連動させてお互いのルートを解放しながら進んでいく必要があります
  • このパズル的要素なザッピングシステムにより、これまでのシリーズとは結構プレイ感が異なっているのが特徴。探索に行き詰まったらパーティを切り替え、探索しながらギミック解除していくというパズルチックな要素を面白いと思うかどうかでこのFinalの評価がだいぶ変わると思われます(私は結構面白かった)。 

 

 新キャラも、パーティリーダーとなるジュウの他、「マッチ売りの少女」モチーフの「メアリー」、モチーフ不明の「シャーロット」、処刑台少女の「シラ」の3人がおり、それぞれ個性的な性格とジョブ特性を持っています。

  • この4人はストーリー上も活躍が多いため、キャラが多い本作でも埋もれない存在感があります。特に「シラ」は敵であるはずの処刑台少女から離反してのパーティメンバー入りのためか、くららパーティ内で積極的に他メンバーに絡むのでかなり目立つ。

 

 各パーティは5人パーティで、それぞれの主人公が「メアリガン」を使えるという「1」に近い構成。ザッピングシステムの関係上、パーティメンバーを変更できずそれぞれ固定メンバーによる攻略となります。

  • 各パーティは全体的に前衛不足な印象。特に「くらら」パーティはかなり厳しく、前衛となれそうなのがリベロの「ラプンツェル」ぐらいしかいない(他はむしろ後衛にした方が強い)
  • 武器としての「銃」がかなり優遇されており、これを装備できる後衛系職業ばっかりになりがちなところも前衛不足に拍車をかけます。
  • 範囲攻撃については「オールアタック」が無く(多分。最後までこのスキルを持った武器が出なかったので)、全体攻撃は「詠唱」(発動までターンがかかる)必須なものばかりという2寄りのバランス。とはいえ、詠唱そのものはかなり早く発動するようになったため2ほどマジシャン不遇といった感じでもなくなった。
  • 同じような戦闘システムなのに1、2、Finalと全部戦闘バランスが違っているのはちょっと面白いな…。

 

 ナイトメア戦も健在。難易度的には2よりなので、そこまで脅威にもならないですが、相変わらずいきなり現れるのでびっくりします。

 

 新要素としては「ナイトメアベィビィ」というものがあり、ダメージを受けるとランダムで取りつかれ、戦闘中にウザく画面表示を邪魔して来たり、適用にスキルを使用できないようにしてきたりします。完全な行動不能でないあたりがまぁまぁいやらしい。

  • この要素自体は悪いわけではないのですが、問題は発生頻度で後半になると1戦闘で1人がかかるのは当たり前、数人一気に発生することもザラと、とにかく頻度が多すぎること。治療するためにはアイテムを使う必要があるため回復効率が悪いことも含めて、こんなに頻繁に発生するバランスにしなくともよかったのでは。


 ストーリーの方もザッピングを活かした巧みな構成となっており、3つの行動が複雑に絡み合って盛り上がっていく感じはかなり良かった。

  • まさかこの1にも登場していた放浪商人(↑のオッサン)、よくいるNPCと思ったら最後の最後であんな活躍をするとは(というかストーリーに関わってくるとは)思ってもみなかったよ…。コレがシリーズ最大のどんでん返しだったかもしれん。
  • 処刑台少女である「シラ」周りの話も良かった。2までは幼い感じがあった「ラプンツェル」や「眠り姫」がシラの姉役としてしっかりしていく過程はシリーズを通して遊んできただけに感慨深いなw
  • ただ「シャーロット」関連の秘密が明かされるのだけはさすがに遅いよw エンディングの一枚絵が良かったので許すが。

 

 いやぁ、本当に面白かった。完結篇らしくきちんとまとまったストーリー、シリーズ随一の謎解きと戦闘バランス。特にザッピングシステムは人によっては評価分かれそうですが、これのおかげでストーリーにも謎解きにも深みが出ていて、コンパイルハートのダンジョンRPGの中でも唯一無二の個性がある作品となっています。

 

 今回は固定パーティなので恒例の最終パーティ評についてはそれぞれのパーティ評価を。クリア時のLVには若干ばらつきがあるもののおおむねLV40~50ぐらいが最終ライン。

  • ジャックパーティ
    • アリス(LV51)/つう(LV52)/メアリー(LV51)/シャーロット(LV51)/人魚姫(LV50)
    • 新キャラ二人を加えた「1」主人公ジャックのパーティ。バランス的には前衛を務められるアリスとつう、後衛向きのメアリーとシャーロット、魔法役で補助・回復寄りの人魚姫という最も扱いやすいメンバーといった印象。
    • 特にキャラクタースキルの発動条件がやたら厳しく扱いづらい本作に会って、明らかに「つう」だけ条件が妙に緩く、効果も強いため最終的に最強候補となりうるポテンシャルがあります。さすが「2」の主人公。
  • くららパーティ
    • シラ(LV49)/ラプンツェル(LV49)/グレーテル(LV49)/ハーメルン(LV48)/眠り姫(LV49)
    • パーティのリーダーとなるくらら含め、見た目が幼い系の娘ばかりが集まった極端なチーム。前衛不足であるが火力は高い。
    • 特にブラッドファームをアップデートできる「ハーメルン」の存在は大きく、基本ブラッドファームによる装備調達を担当するグループ。
  • ジュウパーティ
    • 赤ずきん(LV45)/シンデレラ(LV45)/白雪姫(LV46)/かぐや姫(LV45)/親指姫(LV45)
    • 唯一戦闘メンバーに新メンバーがいないパーティ。その分、安定感では全パーティ一といった印象。というかよりによって血魂スキルでSP回復を持っているのがこのチームのメンバーのみというのは何の嫌がらせかw
    • 最終マップがこのチームのみ微妙に狭いため他パーティに比べLVが低めですが、正直これぐらいでラスボス戦は十分ですね。

 

 これで三か月近く続けたメアリスケルターシリーズ攻略もとうとう終わりですね。結構軽い気持ちでプレイし始めたのに、最終的にトータルして160時間もかかるとは思ってもみなかったな。 こんなに集中して遊んだシリーズって早々ないですよ。