「日本懐かし10円ゲーム大全」

日本懐かし10円ゲーム大全 (タツミムック)

日本懐かし10円ゲーム大全 (タツミムック)

  • 作者:岸 昭仁
  • 発売日: 2015/05/22
  • メディア: ムック
 「昭和懐かしシリーズ」をいろいろ出しているタツミムックのムック本で、いわゆる駄菓子屋とかデパートに昔よくあった10円単位でプレイできる懐かしゲームの大全本。なんかAmazon適当に見ていたら紹介されていたのでついつい購入。

 10円ゲームとしては有名な「新幹線ゲーム」(10円玉を弾く奴)や、「ジャンケンマン」、「ピカデリーサーカス」、「山登りゲーム」といったメジャーどころから派生作品までかなり多数のゲームを収録しているほか、機械内部の解説などマニアックな内容も充実。

  • 特に新幹線ゲームの内部構造はかなり細かく解説されています。このゲーム中身がスッカスカなのは予想通りでしたが、電源を使用しているのはむしろ意外でしたw あたり券(景品引き替え用)を出す機構が電源を使用しているのですがここってこういうカラクリだったんですね。
  • 10円弾き系は特に数も多く、この本のおかげで、かつて自分が夢中で遊んでいた10円弾きゲームが「ホップ・ステップ・ジャンプ」というタイトルのゲームだとわかりましたw
  • 驚いたのがかの有名なルーレット系ゲーム「ピカデリー・サーカス」の開発元がコナミだったこと。というのもよく似た派生ゲームに「ピカデリー・サーキット」というゲームがあり、こちらはニチブツ謹製なのです。私はこのタイプの台しか知らなかったので、今回コナミが本家と知って驚きました。何気に平成3年に新型まで出しているし。

 とまぁマニアックな題材らしいマニアックな書籍ではあるのですが、非常に残念な点として「大全」というタイトルでありながら紹介されている機種がやや少なめであること。特にエレメカ系は「国取り合戦」、「タコの応援団」、「ケロケロパックン」、「ラブリーペンギン」、「坊主めくり」、「おしゃべりオーム」等有名どころもほとんど掲載されていません。

  • エレメカ系が一切ないというわけではなく、かのこやま製作所の傑作「山登りゲーム」やドライブ系ゲームの「ポルル君の旅行」などは載っています。それだけに、なぜこれらの比較的メジャーなエレメカ系ゲームが載っていないのかは本当に不明。コナミやこやまのゲームも載っているのでメーカー関係の問題というわけでもなさそうですし。
  • 個人的には玉はじき系ゲームの紹介はあるのにスマートボールの紹介がない点も惜しい。「エビスボール」とか傑作が多いだけに、ぜひ紹介してほしかった。
  • また、掲載されている機体の索引もない点も微妙に不便。古い機体が多いので仕方ないかもしれませんが「メーカー不明」となっているものが多い点など、調査不足に見えるところも気にかかる。

 とまぁ、資料性としてはボチボチといったところでしょうか。1200円とそこまで高い本でもないし、こんなものかなって気もします。