ぼちぼち新作その他含めて遊べましたので、ゲームマーケット2015春で購入した新作同人ゲームの感想についてまとめ二回目です。
- 基本的にインディーズ(同人系)ゲームのみのレビューとなります。またあくまでゲームマーケット2015春に出品されていたゲームですので、初出が2015春ではないものも含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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●ミネルウァ(OKAZU Brand)
- ゲームマーケットの常連サークル「OKAZU Brand」の新作は古代ローマ帝国をテーマとした本格的都市開発ゲーム。
- タイルの置き方、住宅タイルの使いどころ、パスからの執政官チップの獲得を巡る攻防、数あるボーナス点のどれを狙うかといった駆け引きと、かなり要素が多い。ゲームマーケットの公式ブログだと中量級とか言っていますが、実際にプレイしてみると十二分に重量級。本格的なシティビルドが楽しめます。
- 個人的に面白いと思ったのが建物タイルの配置と住宅タイルの関係。このゲームでは建物を建てたのち、住宅タイルを配置することでその住宅から直線状に配置された建物のタイルを使うことができる。このとき建物の能力は住宅タイルに近い方から順番に起動していくので、建物タイルをどのように配置し、どのように住宅タイルを置くかを考えるところが面白い。
- コンポーネントのクオリティもデザイン含めてかなり高く、大量のタイルとチップに圧倒されます。それでいてお値段は4000円と割と安い。凄いな、いったいどうやったんだ。
- あえて弱点を上げるならば、建物タイルがそのラウンド中何が出てくるのかがランダムなため、建設タイルの出方次第ではまれにどうしようもない状態が生まれること。手番順の重要度がかなり高いので第一ラウンドのスタートプレイヤーが若干有利に感じます(一応手番が遅いほどお金が多くもらえますが)。あと、建物タイルに比べ資源チップとかがちょっとクオリティ低めに見えることぐらいでしょうか。プレイには全く支障ないんですけどね。
●Blowin in the Wind 風に吹かれて(FULLHOUSE GAMES)
- ゲームマーケットでその特異なコンポーネントを見て衝動買いした一品。プレイヤーは海賊となり、他プレイヤーとの海戦を行って得点を稼いでいく読み・ブラフ系のゲーム。
- まず目を引くのはそのコンポーネント。カラフルに塗り分けられたデカい船(木の皿?)に、波模様だけが描かれたボード。シンプルなのにかなり目を引くデザイン性。パッケージの箱そのものが得点ボードになっているというあたりも面白い。
- このゲームはラウンドごとに2枚の行動タイルを出し、そのタイルを使って4つある海域ボード上を移動したり、他の船に攻撃したりしていくのですが、何をやるにしても重要になるのが「風向き」。たとえば「移動」タイルを使った場合、隣の海域ボードに移動するのですが、移動方向は風向き方向にのみ移動できます。タイルによっては風向きが逆になるという効果を持ったものもあり、このタイルの出しどころがこのゲームの駆け引き要素の一つ。
- ゲームそのものはシンプルで、大体30分程度で終わります。コンポーネントの良さに惹かれて購入しましたが、シンプルな駆け引き要素でお手軽なゲームとして、ちょっとした合間にプレイするのによさげな感じ。これも今回のゲームマーケットの新作では割とお気に入りですね。
- 「OKAZU Brand」のゲーム二つ目は、これAMIGOの新作ですとか言われてもあんまり違和感なさそうなデザイン、ルールともに完成度の高いカードゲーム。
- 円状に並べたチーズカードを巡り、ネズミたちをうまく配置して得点を稼ぐゲーム。カードを配置するときは連続した三カ所に一度に配置するのですが、最初の一枚目だけ裏返しに置けるのがポイント。ネズミを捕るネコや、そのネコを蹴散らすイヌをどのタイミングで配置するかなどの読みあいがかなり熱い。
- シンプルなのに奥深い、まさにカードゲームのお手本のようなゲーム。こういうレベルのものがさらっと生み出される当たりOKAZU Brandというサークルの実力がうかがえます。恐ろしい子…!!
●ダンジョンアトラクション まっぴ〜(なまはむ)
- 古の名作「ドラクエダンジョン」を彷彿とさせる…というかかなりそのまんまな対戦型ダンジョンボードゲーム。
- お互いに作ったダンジョンを、方向を支持しつつ進んでいく。壁にぶつかったら手番交代で、どちらかがゴールに到達すれば勝利。ダンジョン内にはトラップやモンスターを配置でき、自分のキャラクターが二回ダメージを受けたら一手番休み。基本的にはドラクエダンジョンのルールまんまで面白さ折り紙つき。ダンジョンつくりもカードを組み合わせて作るだけで簡単に作れ、プレイ時間も10〜20分程度とお手軽さが魅力。対戦ゲームとしてなかなか良いんではないでしょうか。
- 唯一の難点はダンジョン攻略用のメモ帳の枚数が少なすぎること。デフォルトだと8枚ぐらい、しかも二人に分割するので4回もプレイすればなくなるのは痛い。コピーして使えばいいんですが、せめてもう少し余分に欲しかった。
- 種類は索子+撥のみ。手牌(カード)は5枚だけ。面子+順子か刻子の一つだけで上がりになるという、お手軽麻雀カードゲーム。クラウドファンディングによる資金調達から作成されたというインディーズゲームらしいプロジェクトから生み出されただけあり、その完成度は高い。
- 特筆すべきはそのお手軽さとスピード感。たった5枚のうえ、索子+撥のみという限定されたカード種類のためほんの数順で上がりまで持って行けます。このときのプレイでは半荘一回だけのプレイだったのに天和が二回も出たぐらいw 麻雀の楽しみは上がりの楽しみなだけに、これだけお手軽に遊べる点はかなり良い感じ。麻雀入門編としてかなり良い感じなんじゃないでしょうか。