最近プレイしたゲーム(38):GOSU(ゴス) ゴブリンの支配者

 本日のボードゲームレビューは、ゲームストア・バネストで入手したカードゲーム「GOSU(ゴス) ゴブリンの支配者たち」。<参考:ゲームストア・バネストの通販ページ> http://banesto.shop6.makeshop.jp/shopdetail/012001000153/

↑箱はなんか真っ白で異様にシンプル。カードゲームなので結構スカスカw

 トレーディングカードゲームの元祖であるMTG(マジック・ザ・ギャザリング)のごとく、5色の軍団ゴブリン(ちなみに白・黒・緑・赤・青と色までMTGと一緒)を場に出していき、その軍団の規模を拡張していくことでほかのプレイヤーの軍団に勝つことを目的とした、デッキ構築ならぬ軍団構築をメインとしたカードゲームです。

↑軍団ごとに色分けされたゴブリンたちを場に出していく。見た目MTGっぽいが、出てくるのは全部ゴブリンなのでたまに混乱する。

  • 各プレイヤーには7枚の手札と、2個の「アクティベーショントークン」が配られた状態でゲームスタートする。
    • スタートプレイヤーにはさらに「アドバンテージトークン」も配られる。このトークンはいろいろ重要(後述)。
  • 各プレイヤーの手番には「ゴブリンカードをプレイする」か「アクティベーショントークンを使用する」のどちらかを1回行える。
  • ブリンカードにはそれぞれ各軍団の色(5色)とレベル1、2、3の分類があり、ゴブリンカードをプレイする場合はこの分類にしたがってプレイする必要がある。
    • レベル1、2、3のカードはそれぞれ5枚ずつまでしか配置できない(最大15枚)。カードはレベルごとに左から右に並べて置く。


↑カードを並べたところ。レベル1(下の段)とレベル2(上の段)に分かれて置かれている。

    • レベル1のカードを出す場合、最初の一枚はタダで出すことが出来るが、二枚目以降のカードを置く場合、レベル1の段に置かれていない色のカードを出す場合は、2枚捨て札にしなくてはならない(すでに場に出ている色のカードはタダで置ける)。
      • 例>レベル1に[緑][赤]のカードをすでに出している場合、それ以降にレベル1の[緑][赤]カードを出す場合はタダで出せるが、それ以外の色のカードを出す場合は2枚手札から捨てなければならない。
    • レベル2のカードを出す場合はレベル1に出ているカードに同じ色がない場合は出すことが出来ない。
      • 例>レベル1に[緑][赤]のカードが出ていた場合、レベル2に[緑][赤]のカードを出すことはできるが、それ以外の色は出せない。
    • レベル3のカードを出す場合は、レベル1、2に出ているカードに同じ色がない場合出すことが出来ない。
      • 例>レベル1に[緑][赤]、レべル2に[緑]のカードが出ていた場合、レベル3には[緑]のカードしか出せない。


↑カード。左上のマークが色を表し、その下のローマ数字がレベルを表している(これは赤のレベル1カード)。

  • カードによっては「変異」コストがある場合があり、場に出したカードの変異コスト分、カードを捨てると、手札から別のカードを出すことが出来る(場に出ていたカードは捨て札になる)。このカードは上にあるカードを出す時の色制限に引っかからないため、後半カードが埋まってきたときはこの能力をうまく使って出していく必要がある。
    • カードによってはこの「変異」でカードを出したときや取り除かれるときに能力を発揮するカードもある。また「黒」のカードには「ゾンビ変異」という変異するカードを手札ではなく捨て札から拾って出せる強力な能力を持ったカードもある。
  • カードをプレイするほか、アクティベーショントークンを使用することもできる。
    • まず、アクティベーショントークンを1個使うことでカードを1枚、2個使うことでカードを3枚引くことが出来る。
      • カードの補充はこの能力かゴブリンそのものの能力を使用して引くしかないため(ラウンドごとにカードドローしたりしない)、カードをうまいところ回していかないと立ちいかなくなることもある。
    • 各ゴブリンのカードに「δ:」という項目がある場合、そのゴブリンの上にアクティベーショントークンを置くことで、そのゴブリンの能力を使用できる。


↑「δ:」能力を持ったカード。一度トークンを置いたカードは次のラウンドまで使用できない。

 こうしてカードを出せなくなるまで各プレイヤーの手番を回していく。出せなくなったプレイヤーは「パス」となり、以後そのラウンド中に手番を行うことはできなくなる。
 全員が「パス」となったらラウンド終了となり、同時に「大いなる戦い」の開始となる。

  • 「大いなる戦い」は、全員の軍団の戦闘値の合計を比較し、一番多いプレイヤーが「勝利トークン」をひとつ得る。
    • 同点の場合は「アドバンテージトークン」を持っているプレイヤーが勝ちとなる(どっちも持っていない場合は複数プレイヤーが勝利トークンを得る)。「アドバンテージトークン」はカードの効果で移動するため、ラウンド終了時は意識して獲得しに行ったほうがいいかも。
    • 戦いが終わったら次のラウンド開始となり、アクティベーショントークンが手元に戻った状態で、アクティブトークンを持ったプレイヤーから手番を開始する。これを勝者が出るまで繰り返していく。
    • なお、カードの効果には(+1)みたいに書かれているカードが多いが、これは自分より勝利者トークンの数が多いプレイヤーがいる場合、このカッコ内の効果も得られる、という意味。結構重要な要素(のわりにはルールブックで扱い小さい…)なので覚えておきましょう。


↑(+1)効果のあるカード。普段は2枚ドローだが、負けているときは3枚ドローとなる。

 誰かが勝利トークンを3つ獲得したらゲーム終了となり、そのプレイヤーが勝者となります。
 負けているプレイヤーが得をする(+1)カードの存在などもあり、ゲームは基本的にその時勝っているプレイヤーを叩いていく展開になるため結構拮抗しやすく、ずっと勝ち続けるのは難しいため後々のことも考えた戦略が問われます。

  • 特にカードドローは重要。持続的にカードを引けるカードはかなり強いです。また、カードを捨てさせるカードもあり、こちらもタイミング次第で相手の戦略を完全に崩せるためこれまた重要。
  • カードを機能させなくする「トラップ」能力も強い。これを使われると次のラウンドまで、特定のカードの能力や戦闘値を無効化できるため、トップを一時的に弱体化するには有効。

 毎ラウンド変わっていく状況に対応しつつ勝利を目指すあたりが、場を構築していくトレーディングカードゲーム的な面白さを持っていて、そういったゲームが好きな人にはたまらないゲームになっていると思います。

 難点は、カード一枚一枚の能力が協力で結構細かいため、慣れないうちはどうしてもカードを出すごと、能力を使うごとにゲームが止まりがちになってしまう事。場に出ているだけで他人にも影響を与えるカードがあったりすると特に困難になりがちで、どうしてもダウンタイムが長くなってしまう。
 一応4人までできることになっているが、ある程度慣れるまでは3人以下でプレイしたほうが無難ではないかと思います。

  • カードは全部で100枚あり、全部で75種類(レベル1は全50枚で同じカードが2枚ずつの25種類、レベル2は3はそれぞれ1枚ずつの50種類)なので、何度かプレイすれば十分把握できるぐらいの枚数だと思う。
  • あと、ゲームストア・バネストで購入すると翻訳シールが付いてくる。おかげでゲームに支障はないが、100枚のカードに張るのはかなり面倒なのも地味に難点かな。これは翻訳版が期待されます。

 ある程度慣れは必要ですが、MTGなどのトレーディングカードゲームに慣れたプレイヤーであればわりとすんなり理解できるルールにゲームデザインなので、デッキ構築に飽きた肩などにもおすすめのゲームです。